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3オン3パットでずっとプレーすればいわゆるオールダボで、それで行くとワンラウンド108になる。除夜の鐘も108なら、クォークと呼ばれる素粒子の数も108だったことがある。増え続ける元素の種類も、100よりは108の方が印象が深い。

ゴルフも108がスタートラインで、ハンディが36までというのは実にしゃれている。昔は108で回れないゴルファーはゴルフ場に入れてもらえないルールだったが、ゴルフ場に行かずしてどうやって108を切れるかどうか調べたのだろう。

ショットとパットのどちらかを2で済ませられたらボギーだ。ラウンドの半分そういう幸運があれば、100で回れる。だから100を切りたいゴルファーは初めからダボのペースを守ろうとプレーすれば、少しの幸運で、ボギーが混ざってすぐ100を切れる。それなのに、ああそれなのに、なぜかパーを狙って100を切らない。

ずっとそれが出来ると90では回れるのだが、全部ボギーで回ることを、ダボから考えたのでは必要な幸運が多すぎる。だからダボを基準に作れるスコアは100までだろう。そこで第一回目の「パットの重要性」に気付く。このレヴェルのゴルファーは、スコアを5つ6つ良くするには、ショットの上達よりもパットの練習の方が効果的だからだ。

全ホールを2パットで行けば、ボギーで90というスコアになる。90を目指すゴルファーがこの点に気付くと、スコアが100から90の間に収まり、幸運に頼らず90台で回るようになる。もっとも3オンを忘れて欲をかいたら3オンは出来ない。

ここから先は大変だ。パットはとりあえずこれ以上期待できないので、3オンを2オンにしなければならなくなって、言わばゴルフの剣が峰。たとえパーオンできるショットが身についても、実際にパーオンするのは半分程度で、そんなものは3パットを半分やったら帳消しになってしまう。ゴルフは考え方次第で90までは簡単だが、その先は急に難しくなる。

それでは87で回るにはどういう作戦が自然だろうか。しゃにむに練習してパーオンできるショットに磨きをかけるか、それも骨だ。ぶんぶん振り回してティーショットを伸ばし、第二打を近くから打つのがいいか、そんなに振り回しても大丈夫なほど広いフェアウェイのあるホールは、コースにせいぜい5つくらいしかない。その5つに限ってぶんぶんやるのはいい方法だ。それがうまく行けば87で回れるだろう。しかし5つに限る勇気があるか、それが問題だ。

そこで出てくるのがグリーン周りのコロガシで、2オンをするより3オンのその3打目をカップの近くに寄せれば、2パット確実のワンパット半分、というシナリオが作れる。これはパーオン率を高めるよりぐっとやさしい。この時点でコロガシの練習が脚光を浴びる。シングルへの王道は絶対的にコロガシである。

ドライヴァーの練習よりも、パットの練習よりも、コロガショットの練習をしたゴルファーだけがいち早くシングルになれる。残念ながらこの真理に気付くゴルファーは決して多くない。なぜかというとこれがコマーシャリズムに乗らないからだろう。

コロガショットで金儲け出来るのはプロゴルファーだけで、そのプロだってコロガショットを教えて金を取るのは不可能だ。やっぱりドライヴァーを売ったり、打ち方を教えたりしなければ儲からない。しかしアマチュアとプロの練習で一番違うのは、プロがほんの5メートル転がす練習を、他の全ての練習より多くすることだ。

コロガシはショットとパットの中間のストロークで、私はコロガショットと名付けた。ツーショットツーパットにワンコロガショットでボギーだから、スコアのベースが90になっている。これはツーオンしなくていいわけで、グリーンの近くにボールがあればいい。しかもパットはコロガショットの後だから、ボールはほとんどカップのそばにある。つまり幸運なしで、ベースが90なのだ。

ただしツーオンを狙うとこの設計通りには行かない。初めからツーオンを考えない場合、ティーショットに無理をしなくなる。セカンドも無理をしなくなる。グリーンを狙うのでなく、手前のコロガしやすいところを狙うわけで、そうなるとバンカーだのラフだの、ややこしいところは素通り出来るし、何より気楽に打てるのがいい。

そこにワンパットが混ざってスコアが良くなると、ラウンドの半分そういうことが起これば81を達成できる。コロガショットという考え方を取り入れれば70台さえ経験できるという話だ。これ以外の方法で81を考えるのは冗談しかないのだ。

プロのパーオン率だって7割程度なのだから、半分乗せるのだって大変なことだ。プロはそれでも70で回れることを考えたら、素人が完璧にパーオンする技術を身に付けようとするのはナンセンスだろう。それよりはコロガショットである。

この先のスコアは素人の世界ではない。プロかマニアの世界だ。プロが友達と遊びでラウンドしたときに72で回るわけではない。ホームでやったとしても76くらいだろう。それはゴルフマニアが懸命にがんばって出すスコアであるが、出ないスコアでもない。この世界に入るにはまた次の一手があるが、それは素人向きでない。

素人が最速でシングルのスコアを出す手順はツーショットツーパット、ワンコロガショットだと言うことはわかったが、誰もできないところを見ると、何か問題があるのだ。この方法自体に問題はない。ただそれをするかどうかが問題なのだ。

そこで、スコアを交換する。二人の親しいゴルファー同士が互いに相手の実力を考えて、クラブ選択を指示する。相手のスコアをその日の自分のスコアとして勝負する。100を切る場合ならダボペースだ。

そうなるとパー5の長いホールでティーショットにドライヴァーを選択するだろうか。ミスして林やチョロではどうにもならない。ダボでいいのだから四回打って乗ればいいのだ。ここはバッフィーだろう。第2打第3打もライの具合が良ければバッフィーだが、悪ければ6番アイアンくらいで打ってもらう。150ヤードを三回打てば450ヤードで、第4打はコロガショットの世界だ。これを寄せて2パットでもボギーになる。うまくすればパーだ。

400ヤードという長いパー4だってダボなら3回で乗せて3パットでいいのだが、パー5よりはぐっと難しくなる。180ヤードを2回打てなければコロガショットの距離を残せない。これは不可能だ。そこでこの場合はウェッジショットに賭ける。そしてティーから165ヤードを2回打ってもらい、最後の70ヤードをウェッジにする。

失敗してもあとのコロガシで寄せてワンパットを狙う。それにも失敗してようやくダボだ。考えて見れば、ゴルフ歴10年の平均的ゴルファーにとって、400ヤードパー4のダボは普段当たり前のスコアなのだから、これだけ失敗してもダボなのは立派と言える。

交換ゴルフを自分の一人芝居でやれるゴルファーが、うまいゴルファーである。普通のゴルファーのプレーを見ていると、素人の技術しかないゴルファーに、プロの作戦が指示されているように見える。それもまた一人芝居だ。かなり経験のあるゴルファーならば、ツーショットツーパット、ワンコロガショットのベースでプレーしてみるといい。

その後で自分の部屋に6番アイアンを持ち込み、ソファーのクッションか何かを壁に立てかけてコロガショットの練習を始める。全てのクラブで1メートルから5メートル正確に飛ばせるようになれば、80台は堅い。コロガショットについては「コロガシのすすめ」を読んでください。

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