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ゴルフはゴロゴロ転がすスポーツだと言い続けて、チップショットやコロガシの話を書いてきた。赤ん坊ははいはいからスタートし、立ち上がって歩き始める。そしていつしか走り出す。文化の違いか、日本では赤ん坊が初めて立ち上がって歩こうとするとみな喜ぶ。

早く歩きだした方が賢いと思うのか、それとも早く歩きだした方が敵に襲われたときに逃げやすいと思うのか理由は知らない。確かに草食動物は生まれてすぐに走り出せるように生まれてくる。1年も歩けなかったら生き残れないだろう。

ところが欧米では赤ん坊が立ち上がろうとするとまだ早いと言って押し倒すことにしている。何でも、はいはいする期間が長い方が骨格の成長にいいと考えられているらしい。だから白人の赤ん坊はなかなか立たせてもらえない代わりに超高速ではいはいする。

肉食動物がゆっくり立ち上がる、あるいは歩き出すとも思えないので白人との因果関係はわからないが、草食の農耕民族である私たちと比べたらゴルフに向いているのは肉食の方かも知れない。

日本人はゴロゴロと転がすゴルフの期間が短く、あるいは全くなく、すぐに高く打ち上げようとする。遠くへ飛ばそうとする。「遠くへ転がそう」とは考えない。フェアウェイからドライヴァーで打てばボールは上がらないが、それをミスショットと思うのは日本人だけだ。距離さえ出ればそれはナイスショットだろう。

転がすゴルフの期間が短いと将来の成長がなくなる。あるいは遅れる。十分な期間コロガシでゴルフをしてから立ち上がると、歩くまもなく走れるようになる。日本人は早く立ち上がってしまい、立ち上がって転び続け、走り出してもまた転び続け、その果てにピッチショットでアプローチの練習を始める。しかしそれでは余程練習しなければ一生80は切れない。

80を切る人は7番アイアンのコロガシがうまい。無論プロのようなゴルフで80を切るゴルファーもいるが、そういうゴルファーのラウンド数と練習時間は普通のゴルファーとは二桁も違う。普通のゴルファーで80を切るのはコロガシがうまい人に限られる。それに気付かないでラウンド数の多いゴルファーの方をまねしようとする。

10ヤードのピッチショットは難しい。7番で転がせば実に簡単だし、クリークならもっと簡単だ。アマチュアのゴルフははいはいだけでも済む。極論すれば歩く必要はない。走る必要はもっとない。白人の赤ん坊が十分はいはいしたあとに歩き出すと、はいはいより遅いのでまたはいはいに戻ろうとする。

そのうちに歩く方が早くなって、もうはいはいへ戻らなくなる。早く立ち上がろうとすることはゴルファーの成長を妨げる。転がして済むところは極力転がし続けているうちに、時々上へ打って失敗し、またコロガシへ戻る。そのうちに打ち上げた方がいいスコアが出るようになってくる。無理に立ち上がる必要はない。

イチローはコロガシという野球の基本を本場のアメリカで実践し、アメリカ人が忘れかけていた野球の本質を思い起こさせた。そして彼等に深い感銘を与えた。ホームランとテキサスウェッジ、うーん。 筆者

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