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避暑地のホテルで時間を持て余したときの定番が温泉ピンポンやビリヤードだ。避暑にやってきて、暇だからゴルフでもしようかと、クラブを持ったことのない夫婦がコースに出る、そういうゴルフが出来たらいいなと思っている。

緑のじゅうたんの上を歩くのは気持ちがいい。ゴルフをやらなくてもいいのだが、日本のお馬鹿なゴルフ場では、クラブを持たないと歩かせてもらえないらしいし、ただ歩くとなると妙なもので、修行を積まないと出来ない。

そういうときのために、私はスワンネックというゴルフクラブを作った。ゴルフクラブと言うよりゴルフパートナーという名前が似合っている。温泉ピンポンと同じレヴェルでゴルフを楽しむには、どうしてもスワンネックが必要である。なぜか?

キャッチボールは誰でも出来る。キャッチボールが出来れば野球が出来る。それはボールを投げれば普通直球だからだ。初めてボールを投げたらフォークボールだったとか、カーヴだということは滅多にない。

ところがもしもボールが特殊な形をしていて、ただ投げるとシュートする、としたらどうなるだろう。それではキャッチボールが出来るまでに大変な練習がいるだろう。ゴルフというスポーツはそれに似た特殊なスポーツである。

ボールとクラブに仕掛けがある。ただ打てばシュートするように出来ている。シュートするとわかっているのだから、それを考慮して投げたり受け取ったりすればキャッチボールは出来るが、どうしてもなぜシュートするのか考え込む、あるいはストレートを打たねばならぬと思いこむ、のが知的日本人の習性だ。

この知性は大量のレッスン本を生産すると同時に、大量のゴルフ嫌いをも製造する。その知性が「たかがゴルフ」と気付かせ、それで気楽にやればいいのに、やはり曲がるのが気になるらしい。

かといって「たかがゴルフ」だからそれを究明するほどゴルフに熱中するのは健康な知性が許さない。それほど馬鹿ではないのだ。それでゴルフをしない、という結論が出る。

決して悪くない知的決断ではあるが、もっと知的なのはシュートにかまわずゴルフをすることであり、決してストレートボールを打とうとしないことであり、そしてもっと知的なのはスワンネックでゴルフを楽しむことである。

スワンネックは曲がらないクラブだがどう打っても曲がらないわけではない。キャッチボールでボールを投げれば直球だが、ストライクになるかどうかはわからない。普通に投げてフォークボールやカーヴにならないというだけである。そういう意味で曲がらないクラブと言うのである。

草野球の投手になりたいならカーヴも投げられないと困るだろうが、試合をするのに人数が足りなくて呼び出されるくらいならカーヴは投げられなくていい。楽しみはみんなでわいわいやったその後のビールなのだ。なぜゴルフが温泉ピンポンになれないのか、そこが問題であり、それを解決するのがスワンネックである。

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