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人間の腕や手や肩の構造は、木にぶら下がるには都合がいいが、ゴルフクラブを握るには不向きで、しかも何の因果かボールを必ずスライスさせるように作られている。だからといって忍者が刀を持つような逆手持ちでクラブを握ると、今度はドローしかしないし、それ以前に強くは打てない。

なお、テニスラケットや力のいらないパターではこういう忍者持ちは可能で、テニスはともかく、パターではそのうち流行るかも知れない。竹箒(たけぼうき)で落ち葉を掃くような格好ではスライスは出ない。ボールは引っかけやすくなる。

 
この忍者持ちは普通の握りでパットする際、ヘッドを真っ直ぐ出そうと慎重になってボールを押し出しやすいゴルファーには効果的だし、元々引っかけやすいゴルファーはかえって引っかけなくなる。

幼稚なゴルフマシンの構造は大きな円盤が回るだけの簡単なもので、その円盤にクラブを張り付けて回すのだが、どんなに大きなバックスイングをとったにせよクラブのフェイスは決して開かない。6時の位置をアドレスとして、ここに円盤に垂直な小さな板きれを立てれば、どこまでバックスイングを取ってもその板は円盤から垂直に立ったままだ。

ところが人間がクラブを握ってバックスイングするとマシンのようには行かない。小さな板をクラブヘッドだとすれば、バックスイングするとその板は円盤に寝そべって張り付く。デイヴィス・ラブ的教科書では90度バックスイングしたときに張り付くのがいいそうだ。

ゴルフスイングは人間がやる限りクラブフェイスを一度開いてまた閉じる作業にならざるを得ない。その過程のどこかにインパクトがある。マシンのようにシンプルには行かないのだ。

 
別にこっちが開きたいわけでもないのにクラブフェイスは嫌でも開いてしまう。そうして今度は放っておいたら閉じてはくれないから必死に閉じようとするけれど、これがなかなかうまくは閉じない。

思い切り閉じる気になれば出来ないこともないが、ボールは引っかかって左に飛んでしまう。ラジコン飛行機を飛ばしていて、もう少し遠くにと思った瞬間電波の範囲を超えてしまうと、終わりだ。これはコイン投げと同じ原理で、向こうに引いた線に向かってコインを投げるのだが、線を越してしまったらペケだから、どうしても内輪内輪に投げねばならない。

内輪というのはまだヘッドが開いている状態のことで、ヘッドが閉じたらペケだ。つまりどう打ったって内輪でなければいけない以上ボールはスライスしなければならない原理だ。

ゴルフはスライスするように出来ている。無論スワンネックならこんなことにはならない。というわけで普通のクラブを使う限り、ブルース・リツキだけが賢いゴルファーということになる。あっポール・エイジンガーも賢い。

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