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リヴァースグースのアイアンはスワンネックと合併した形で試作してきたので、リヴァースグースだけを単独に採用したアイアンの実験はまだ行っていない。リヴァースグースの目的はアドレスでスイングイメージを作り出し易くすることであって、ボールの飛びそのものには影響しない。

一般のゴルファーが採用しているスイングのほとんどは「ほうき型」なので、どちらかというとグースネックの方がスイングイメージを作るには効果的で、リヴァースグースは役に立たないと考えられる。このことは、アイアンはいいがフェアウェイウッドが苦手だというゴルファーや、その逆にウッドは打てるのにアイアンがどうもというゴルファーが存在する理由を説明する。

80を切れないレヴェルで、ウッドが苦手なゴルファーはシャフトの長さが問題だという風に考えがちだが、それよりむしろ、ウッドはフェイスがやや飛球方向に突き出ているリヴァースグース構造であることが原因している。そこでウッドをグースネックにしたユーティリティというクラブが有効になる。

ところが80を切るレヴェルのゴルファーでは、たとえウッドが苦手と言っても、ユーティリティクラブでは解決出来ない。それこそシャフトの長さが原因しているだろう。シングルゴルファーの中にはシャフトの長いフェアウェイウッドは上手に使うがロングアイアンを苦手とする場合があるが、その場合はリヴァースグースのアイアンを使うと解決することがある。

たとえ打法が「ほうき型」であっても、上手なゴルファーではリヴァースグースのクラブの方がアドレスが決まりやすくなることがある。その理由は正確にはわからないが、上手になるほど「熊手型」の要素を取り入れたスイングをするからではないかと考えている。

多くのプロは正確なショットに生活をかけているので、「ほうき型」では生み出せない「熊手型」の技術を何らかの形で身につけている。従ってプロはリヴァースグースのアイアンを好むはずだ。「上手」な、本当の意味で「上手」なアマチュアならば、やはりスイングを考える段階で「熊手型」と出会っているかも知れない。

そういうアマチュアゴルファーは、リヴァースグースを試してみるといい。たとえばロングアイアンがどうしてもしっくり来ないというなら、段ボールを切り抜いてアイアンのフェイスを作り、フェイスに張り付けてみる。多分2枚重ねるとリヴァースグースと同じになるから、それでアドレスをしてみる。

それでもダメならば原因はヘッドのトルクだから、スワンネックにするしかないだろう。ヘッドのトルクを手が感じてしまうために、どうしてもうまくアドレスが決まらないというゴルファーは相当神経質なゴルファーである。しかしスワンネックは簡単に体験できない。

サンドウェッジを改造してリヴァースグースのアイアンを作って気付いたのは、これはバンカーショットが苦手なゴルファーの助けになるかも知れないということだった。バンカーの下手な人は「打てない」ことが原因でボールが出ない。ヘッドが砂に触った途端、スイングを弛め(ゆるめ)てしまう。

普通のサンドウェッジやグースネックのクラブは手よりずっと遅れてヘッドが来るので、それでなくても恐る恐る打って結局「打てない」ゴルファーが、いよいよスイングをとめてしまう。リヴァースグースは刃がスイングに先行して飛び出しているから、手がいつもの位置まで来たときにはとっくにヘッドはボールを打ち終えている。

もし金槌のヘッドがグースネックのように後ろに引っ込んでいるとしたら、普通の金槌のようにヘッドが飛び出しているものより、ある意味で釘を打ちにくいだろうということは想像できる。上手なゴルファーはバンカーショットを「振り抜く」からグースのほうがタッチが出やすいが、苦手なゴルファーには今のサンドウェッジは苦しいだろう。

サンドウェッジの工夫は一般的には大きな団子のようなヘッドを作って、ヘッドが砂からはじき返されることを考えているが、それは振り抜く自信のあるゴルファー、つまり上手なゴルファーにはうまい話だが、そもそも「振り抜く」のが怖いゴルファーには逆効果だ。練習できれば別だが、なかなか場所がない。

リヴァースグースがバンカーショットを苦手とするゴルファーの救いになれば、それは予期せぬ「おまけ」と言えるだろう。しかしその「おまけ」がリヴァースグースとスワンネック本来の実力を普及させるきっかけにならないとも限らない。筆者

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