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中学の頃、数理神経生理学という本を買って読んだ。タイトルがすごかったから読んでみただけだが、これは生理学の本だった。今でも本棚のどこかにあるだろう。物理化学というのは化学の本だ。人間は生き物なので、物理学はない。

シャフトが短くなると、ボールが近くに寄ってくるから、クラブのライ角は大きく、つまり立ってくるように作られる。当たり前の話で、物理的に思えるだろうが、本当ではない。ロングアイアンからウェッジまで全く同じ姿勢で打っているゴルファーはいないのだ。打てないこともないが、見たことはない。

つまり、この当たり前に思えた物理は、この時点ですでにほとんど嘘っぱちだということがわかる。ゴルファーはシャフトが短くなるにつれて、膝を曲げたり、腰を曲げたりしている。そこに体の余裕が生まれる。目一杯打つとき、人はその余裕を使う。使わないですましていられるのは相当の人物である。

大きなスイングをすればヘッドスピードが出るし、バネを使えば飛距離が出る。そこで、ゴルファーは膝の余裕や腰の余裕を使う。体はアドレスで小さくなった形から、伸び伸びとスイングする。スウェイ打法でなくても、多かれ少なかれ伸び上がる。

そうなるとシャフトはアドレスより立ち上がるから、ライは立ってくる。短いクラブほどその量は大きくなるので、短いクラブはヘッドのつま先が浮いたようなアドレスでも、インパクトではブレードは水平になる。しかしロングアイアンではアドレスに余裕はないので、スイングで使い果たせるものがない。

従って長いクラブほどアドレスとインパクトで、スイングによるライ角の変化が小さい。しかもシャフトが長い分たわみも大きいので、結局ロングアイアンのライ角はショートアイアンよりもフラットになる。結果は同じだが、意味が違う。

シャフトが短くなるほどライ角を立てて作る理由は確かに物理的事情だけれど、本当に物理的に作られたライ角の変化では、真っ直ぐにボールは飛ばない。正しい変化は、物理的な計算値よりも大きくなるはずだ。

(ちなみに昔、精神物理学というアホな名前の学問が実在したが、あれは数学的なものにあこがれた心理学者の冗談だった。生き物には生理学があって物理学はない。)

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