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あなたのスイングはクラブヘッドの向きをずっと見ていますか、それともただ打ちますか。これはジーン・ザ・マシーンの冒頭に書いた言葉である。

最近までの研究で、フェイスの向きをイメージしながらボールを打つスイングは、ヘッドを方向のない、ただの固まりと考えて振るだけのスイングに比べて打ち損じが多いことがわかった。当たり前と言えば確かにそうだ。

棒の先に丸い玉の付いた、鯉のぼりの支柱のようなゴルフクラブをイメージすると、確かに振りやすい気はするが、それはアドレスの形だけを記憶し、スイングの途中過程を一切無視するタイプのスイングだけにしかできない。そういうスイングは存在するが、少数派である。

したがってインパクトでフェイスを正確にスクエアに合わせようとすれば、スイング中ずっと頭の中でインパクトの時のフェイスの向きをイメージしながら振ることになるが、それにはどうしても頭脳を使う。いつも時代遅れのコンピュータを使っている私は、頭脳を使うとマシーンが遅くなるのを知っている。

ある単純な計算プログラムをスタートさせてから、三日三晩たっておもむろに答えが出て、「おおっ」と感動するという経験は普通の人にはないだろう。私にしても、初めのうちはマシーンが暴走していると思っていたくらいだ。

沢山の仕事を一度にさせると、マシーンは確実に遅くなる。ゴルフスイングは遅くならないが、それは正確さより速さに優先権を渡すようなプログラムを使っているからに過ぎず、つまり、確実に精度は失われている。

ゴルファーのうちどれくらいがフェイスの向きを考えないタイプのスイングをし、どれくらいがフェイスの向きを考えて振っているのか、統計がないからわからないが、たとえばドライヴァーではフェイスの向きを考えず、ただしっかり振ることだけを考え、ウェッジになると今度はフェイスの向きに神経を集中するタイプのスイングを心がけるゴルファーもいるだろう。

その時にミスが出やしないか?頭脳をどこかに多く使えば使うほど、他に向けて使っていた頭脳は留守になる。「ゴルファーに愛を!」のどこかで、「ショットに集中するとスイングを忘れる」と書いたのは、そういうことだ。

方向を考えるあまりに、頭脳がそれにかかりきりになって、正しいスイングを保守するための頭脳が使えなくなってしまう結果、ミスショットが出る。

あなたには、クラブフェイスの向きを考えないスイングを使う勇気がありますか? 相当の練習量があれば、つまりメモリの量が多ければ多いほど、CPUにかかる負担は軽くなりますが、あなたのマシーンのメモリが250メガあればともかく、私同様わずか数百キロバイト程度ならば、マシーンに負担のかかるスイングは避けた方がいいでしょう。

豊富なメモリと強力なCPUの力を借りて、陳腐なプログラムを書いて済ましているプロが多くなりましたが、結局それなりのレヴェルの中に入って戦ったら勝ち目はありません。アマチュアゴルファーには豊富な練習量も、特別優れたパワーもありません。

ベタピンのショットをするために使う頭脳を、安定したスイングをするために使えば、ベタピンがなくなる代わりに、ミスショットは確実に減ります。限られた頭脳をどこへどう振り向けるか、限られたメモリ、つまり練習量をどう使い回すか、それがプログラミングの醍醐味であり、ゴルフの醍醐味でもあるのです。 筆者

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