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グリーン上でパットラインを読まないゴルファーはいないだろうが、ティーグラウンドの傾斜を読むゴルファーはプロだけのようだ。上手なゴルファーはグリーンに向かって歩いているときからそのグリーンの傾斜を見ている。

グリーンに上がってしまうと全体の傾斜が見えなくなるからだが、ティーグラウンドも同じで、ホールアウトから次のティーへ近づいていくとき、上手なゴルファーはティーグラウンドの傾斜を読んでいる。

左足上がりのティーグラウンドと知らずにティーショットをして、それがベストショットになったとする。次のティーグラウンドで、ゴルファーは考える。前のティーショットと同じスイングさえすれば、素晴らしいティーショットが打てる、と。

ところが結果はドスライスになって右の林に消える。なぜだかわからない。同じに打てた感触はあるのに、なぜ。ゴルファーは迷い道に入る。実は、このティーグラウンドがかすかに左足下がりになっていただけなのだ。

グリーンの傾斜は、それがほんのわずか上り坂でも、あるいは下りでも、ボールの転がりはかなり違う。かすかな右傾斜や左傾斜でボールが曲がるのを知っているだろう。

ティーグラウンドの傾斜は、グリーンと同じようにボールを曲げる性質を持っているという事実を知らなければ、ティーショットが成功する確率はかなり低い。それはグリーンで傾斜を見ないで真っ直ぐ打つのと全く同じことだ。

グリーンには全体の傾斜とグリーン上の傾斜とグレイン(芝目)の3要素がある。何でもラスベガスのゴルフ場は町に向かってわずかに傾斜しているそうで、グリーン上の傾斜と合計しなければならないそうだ。同様に富士山麓のゴルフ場は芝目が里に向いて生えている。

ティーグラウンドにも3要素がある。一つは傾斜で、もう一つはティーグラウンドの向き、最後にフェアウェイの景色である。向きというのは、たとえばティーグラウンドが4角形だとして、それがフェアウェイにきっちり向いていると思いこんでいるゴルファーに対して、その向きをやや右に向けておくと、どうしても右の林に打ってしまうということが起こる。

少し上手なゴルファーはそれに気付いて左を向くのだが、余程慣れないと、どうしても違和感が拭いきれずにスイングが変形し、せっかくフェアウェイに向いてきっちりアドレス出来ても、ボールが曲がる。この場合スイングの変形によってスライスするタイプとドローするタイプがある。

3つ目の要素は、これはよく知られている景色の問題だ。練習場で一番右の打席を使うと、右側の壁が迫っている。ボールの後方から見たラインに合わせてアドレスし、目標を見ると、とんでもない方向に構えている感じがするはずだ。一番左の打席を使うと、この逆の、とんでもない方向になる。

わかっていてもスイングが歪む中級ゴルファーは練習場で必ず左右どちらかの端の打席を取ってその錯覚を克服するといい。まだスイングが出来ていない初心者は真ん中の打席を欲しがるが、それは理にかなっている。決して端の打席を取ってはいけない。中級者は初心者のために真ん中の打席を譲ってあげよう。

二本のティーマークが斜めに置かれているだけで、ショットは激しく曲がる。スイングが歪むからだ。ゴルファーは二つのティーマークを結んだ線の直角方向が真っ直ぐフェアウェイだと無意識に信じる。

トリッキーなコースでは四角いティーグラウンドが右に向いているのに、ティーマークはフェアウェイの左を指すように置かれている。

私はティーグラウンドを読む。まず傾斜を読む。左足上がりなら「左に飛びやすい」と考える。出来るだけ平らな場所を探すが、全体が傾斜しているからあまり役には立たない。左下がりの時は、「低いボールがやや右に出る」と考える。

ティーグラウンドがつま先下がりやつま先上がりのことはあまりないが、注意していないとスライスやホックが出るのはフェアウェイからのショットと同じだ。次にティーグラウンドが真っ直ぐフェアウェイに向いているかどうかを見る。

向いていなければボールの後方からラインを読むとき、その誤差の大きさを読む。しかし前述したように、わかっていても普段のスイングはなかなか出来ない。どうしてもスイングが歪む。

だから練習場の両端の打席を交互に使って練習することが大切になる。 最後にティーマークのいたずらと景色のいたずらを読んで、それからボールを打つ。どの一つを忘れても失敗する。

あるホールのティーショットが良くて、それが次のホールのティーショットでも出来たとき、それは偶然ティーグラウンドが同じ形状だったからに過ぎない。逆に、同じようないいティーショットが続かないのは、スイングが悪いとか、同じスイングが出来ないからではない。

スイングは同じだったのだ。ただティーグラウンドが同じでなかっただけだ。ゴルフ場では各ホールごとにティーグラウンドの傾斜は異なっていると信じて、必ず傾斜と方向を読むことを強く勧める。

プロでさえ、なぜだか理由のわからないティーショットのブレの30パーセントはティーグラウンドの傾斜の読み違いではないかと、私は思っている。

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