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ゴルフグリップの太さを変えると不思議なことが体験できる。どんな太さのグリップがいい悪いという話ではない。実に不思議なのだ。

同じ重さのクラブの一方を太いグリップに変えると、クラブを振ったときに、前よりも全体が重たい感じになる。しかしヘッドだけは軽くなったように感じる。これはグリップ部分が重くなってバランスがそういう風に変わったと言うだけでは納得できないレヴェルだ。

フェイスのコントロール性については、太いグリップは自由が利く感じになるのに反してヘッドが走らなくなると感じる。細いグリップはヘッドの重さを感じるのに、全体的には軽くなったように感じる。妙だろう。そこで車のハンドルを考えてみた。

スポーツタイプの車には太いハンドルが付いている。非常に安定したハンドリングが出来る、と感じる。確かに時速90キロで三宅坂のカーヴを曲がるとき、細いハンドルでは手に汗を握る。だがしかし、どちらが切りやすいかと問われると、細い方が切りやすい。

この原因は分かっている。円はそもそも線だが、これを太くしていけば内径と外径が生まれる。内径が小さくなるほどハンドルは敏感に反応する感じが出てくる。そこで内径を同じにして太いハンドルと細いハンドルを比べると、細い方がハンドルを切りやすくて敏感だが、太い方は重たい感じになるが安定感が出る。

つまりゴルフクラブのグリップを太くすればするほどヘッドは軽く感じるのに走らなくなる。逆に細くするとヘッドの重さを感じるのにヘッドは走る。理屈はわかるがどうも妙だ。軽いなら速く動かせると、それが自然感覚だろう。

前に書いたとおり、ゴルフ道具としてはショートアイアンになればなるほど太いグリップがいい。現行の市販クラブはわけもわからぬ数値を沢山並べて科学的に装ってはいるが、番手ごとにグリップの太さを変える、というような手間はかけない。

シャフトの硬さと同じ程度に大事なことなのに。むしろそれはシャフトの長さを変えるよりも効果的だし、自然な話だと思う。プロ野球選手は愛用のバットについて、グリップの太さをまず第1番に気にするに違いない。シャフトの長さこそ、アイアン全部が同じでも構わない。

私は当然全てが同じ長さのアイアンセットを作ったことがあるが、常識で考えるような不都合は全くなかった。ただ長さが同じなのでキャディバッグの中でがちゃがちゃ収まりが悪かった。それに引き替え、グリップの太さが、短いクラブになるほど太くなっていると、実に自然な安心感が出る。

作ってみればすぐにわかることだが、疑似体験は簡単に出来る。両手にグラヴをはめて9番アイアンを握った後、4番アイアンを素手で握ってみると、いい感じがするはずだ。右用のグラヴは持っていないだろうから、左手用を裏返す。

逆に素手で9番を握った後、グラヴをして4番を握るとイヤな感じになる。グラヴというのは確かに滑らないという効果もあるが、厚みがあるのでグリップが太くなったのと同じ効果を生み出す。

シャフトの硬さと長さが順番になっているなら、なぜグリップの太さも順番にならないのか。クラブ屋はゴルフスイングの何たるかを知らないんだ。イチローがバットを注文したら、職人は真っ先に木を選ぶ。それをカットしていく段階でグリップのところが、そこが職人の腕の見せ所だ。筆者

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