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オーストラリアの原住民が使う武器がブーメランだが、「く」の字の形をした木の板で、これを投げる。投げ方を知らない人に、飛んでいるところだけ見せてからさあ投げてごらんと言ったら、どういう風に投げるだろう。これは大人でも子供でも、ほとんどの人が間違える。

普通の人はブーメランの端をつかみ、「く」の字のとがった山の部分を飛ばす方に向けて投げるはずだ。つまりは「く」の字で投げる。ところがそれは逆で、逆「く」の字の下をつかんで投げるのが正しい。飛んでしまえばもはや見分けはつかないが、投げ方を知らない限りそうやって投げる人はまれだ。

ゴルフクラブを振るとき、ゴルファーの描くクラブシャフトのイメージは決まっていて、弓なりにヘッドが遅れてくる形になる。つまり「く」の字だ。ところがボールを打つとき実際にはシャフトは逆方向に弓なりで当たっていく。

ドライバーなどは全て逆「く」の字で打っている。これはブーメランを投げるときの形と一致する。ブーメランの投げ方もクラブがボールを打つ形も、私たちの常識を笑うようになっているのはなぜだろうか。

昔のテニスラケットにはシャフトが弓なりに曲がっているのがあった、と言ったら驚くだろうが、グリップから先がどちらに曲がっているかを知ったらもっと驚くに違いないが、ゴルフクラブのシャフトをもしも弓なりに作れるとして、それは人が普通にイメージする「く」の字ではなく逆「く」の字になるだろうということは容易に想像できる。

考えようによってはそれは鎌(かま)や斧(おの)、そして鉈(なた)などの形と同じである。熊手型というのはそういうことなのである。だからそのスイングは圧倒的に少数派ではあるが誤りではない。この話はゴルフスイングの本質を語っている。誰も知らない真実を語っている。

アメリカのトーナメントだけ見ていると気付かないが、ヨーロッパのトーナメントでは熊手型とほうき型が混在している。スイング的に見物するにはこちらが面白い。ガルシアは典型的なほうき型でハリントンは熊手型だが、ガルシアを除けば、全体的に熊手型が優位に立っている。

ほうき型で勝てるゴルファーというのはトレビノのようなフェード打ちに多く、ほうき型でドローを打つゴルファーは現代の標準レヴェルから考えるとなかなか勝てない。ただしこれはアマチュアとは別世界の話なので、一般のゴルファーがほうき型で困るというわけではない。

ホウキ型のドローボールで勝てるガルシアは傑出したゴルファーであるが、理論的には熊手型が有利だということは私にとって明らかなことで、ガルシアがコンスタントに勝ち続けられるとは思えない。

ブーメランはなぜ逆投げなのだろうか。それはわからないのだが、熊手型と似て、奥の深い撃ち方である。筆者

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