« 0614 ライ角通りにボールが飛び出すゴルファーへ一言 | トップページ | 0616 クローケースタイルパットのグリップ 2014夏 »

現代的な世界の超一流ゴルファーにスクエアグリップは、ない。左手は必ずストロンググリップで、それもかなり激しいストロングだ。昔はスクエアグリップのプロが多かった。

グリップの歴史的な流れはプロゴルファーの体格、体力の大型化に由来している。グリップの話を最初に書いたとき、私はストロンググリップは強いグリップであって、飛距離を出すグリップではないと書いた。スライスを矯正するグリップでもない、と書いた。

飛ばしたければスクエアに限る、とも書いた。プロゴルファーのパワーが大きくなっていく過程で、飛ばないけれども強いグリップ、安定した打球を約束するグリップが選ばれるようになってきたのだろう。

ストロンググリップというグリップはインパクトで「撥(は)ねない」グリップである。それは野球のバッティングと決定的に違うスイングでもある。撥(は)ねないスイングは野球では使われない。全く飛ばないからだ。

ところがゴルフでは十分なパワーさえあれば、撥ねないスイングの方が格段に方向性が良くなるし、安定した打球が可能になる。野球のバントと同じくらい安定している。飛ばないけれど。

インパクトでヘッドを、あるいはクラブフェイスをねじり返すような、つまり「撥ねる」スイングをストロンググリップでやれば、ボールは左30度方向へ吹っ飛んでいく。撥ねるスイングはスクエアなグリップでしか実現できないのだ。

子供の頃に野球をしたことのない女性や、ビリヤードしかやったことがない子供達はストロンググリップでゴルフを始め、飛距離の不足に悩む。そこで初めて野球のバッティングのような「撥ねるスイング」を体験する。

ところがこのスイングはタイミングが微妙で、初めのうちはスライスしか出ない。だんだん慣れてきて、いくらかスライスが小さくなった頃、今度は無理をすればホックが出せるようにはなるが、それは恐ろしいホックになる。

子供の頃にバットを持ったことがない日本人がいなかった頃の、その頃の日本人がゴルフを始めればスライスからスタートするのは当然だった。しかし現代の子供はサッカーから入るのでバッティングは知らない。それでもやはりゴルフをすればスライスから始まる。

野球のバッティングが如何にスイングとして自然なものかと、つくづく思うのである。パワーがある白人達のゴルフはスライスから始まるわけではない。どちらかと言えばドローから始まる。野球よりもビリヤードから入るからか、それとも手首のパワーが強いので体を使うより手首が勝ってしまうのだろう。

体を使えばスライスになる。手首を使えばドローが出る。スライスの矯正にはヘッドアップをとめる、というようなことが言われるけれど、それは相当クラブを振り回した後の話だ。

バッティングでもテニスのストロークでもそうだが、力一杯振れば左へ引っ張るのが普通で、鋭い打球を右へ打てるまでにはかなりの熟練が必要である。スライスとドローの関係もそれと全く同じことだ。

撥ねるスイングをしようとすれば左に引っ張るしかない。だからゴルフスイングならばボールは必ずスライスする。プロ野球選手がゴルフをすると、優れた打者ほどボールはドローする。スライスにならない。それだけスイングの本質をよく知っているということである。

スライスから始まるアマチュアを無くすためには左手のストロンググリップを使って「撥ねない」スイングから始めるのがいい。ゴロばかりで、ボールはテレヴィで見るプロのように高く上がらないだろう。

しかしまず最初はボールがフェアウェイを真っ直ぐに進んでいるという事実に感動することを覚えるべきだ。なぜか知らないが、それが日本人には出来ない。これは日本人特有の性質である。

ゴロでもゴルフだと、必要な距離までボールが前進すれば、空を飛ぼうが地面をゴロゴロと転がろうが、全く同じだと、なぜ気付かないのか、私には実に不思議なことなのだ。

パー3でボールを高く打ち上げた場合よりも、ややトップしてゴロになったときの方がかえってグリーンオンする場合が多いし、その上ありがたいことにピンに近いところにとまっている。そう言われれば確かにそうだと、気付いた人もいるだろう。これは事実だから、当たり前なのだ。

日本人のゴルフはスライスから始まる。悪いことではないが、スコアをよくするには時間がかかり過ぎるやり方ではある。その根底にあるのは、ゴロをミスショットだと思う、心の歪みである。 筆者

« 0614 ライ角通りにボールが飛び出すゴルファーへ一言 | トップページ | 0616 クローケースタイルパットのグリップ 2014夏 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 0614 ライ角通りにボールが飛び出すゴルファーへ一言 | トップページ | 0616 クローケースタイルパットのグリップ 2014夏 »