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これまでクラブの話を沢山書いてきたのに、ホックフェイスとスライスフェイスの話をしそこなっていた。不思議だと思ったが、理由はあった。

アイアンはソールの面積が小さいのでシャットにもスクエアにも構えられる。ところがウッドは大福のような形で、地面に置けば据(す)わりがいい。したがって構え方は一つに決まってしまう。

ホックフェイスとは、アイアンをシャットに構えたときのようにハンドファーストで構えられるように作られたウッドで、ヘッドを地面に置けば自然にハンドファーストに構えられる。一般的にホックしやすいのでこう呼ばれているが、実際には打ち方次第で、必ずしもホックするとは限らない。

スライスフェイスはこの逆で、ヘッドを地面に置いて構えると何だかフェイスが右を向いて開いているように見える。無理をすれば少しシャットに構えられないこともないが、ヘッド後部のソールが浮いてしまってお尻が寒い。

ホックフェイスとスライスフェイスはドライヴァーを握った瞬間にわかる。ゴルファーが店頭でドライヴァーを握ったときに、打ちやすいかどうか、つまり買うか買わないかを決めるのはまさにこの角度なのである。

しかし実際にはその角度の違いは思いの外小さい。昔、まだ木のウッドが使われていた頃、木のウッドのシャフト穴を開け直してシャフトを差すと、ほんのわずかな違いなのにこの世のものとは思えない化け物クラブになってしまうことが多かった。

今ではウッドヘッドはほとんどがチタンなので、シャフトの差込角は変えられないし、鉄のように曲げることさえ出来ない。だからゴルファーは構えたときに打ちやすいと感じるものを探すしかないが、これが案外大変な問題なのだ。

いつも言うけれど、最近のドライヴァーは許し難いほどめちゃくちゃに大きなライ角になっている。そのためロフトや差込角の話はほとんど意味を持たなくなってしまった。みんな好きなように構えて振っているし、実際それしか方法がない。

背の低いゴルファーが構えると、ヘッドのつま先部分のソールと地面の間には10円玉が15枚は入る。この異常さを気にしないのはなぜか、私には信じられない。これではホックフェイスもスライスフェイスもあったものではない。

今のドライヴァーは身長185センチ以上ないと満足には使えない。いつまでそういうものを作り続けるのだろうか。地面から打とうとすればボールの半分しかフェイスに掛からないようなドライヴァーでうまく打てる女子プロが不思議だ。

ちなみにスクエアフェイスのドライヴァーは存在しない。これを作って構えてみたことがあるが、不気味なクラブだった。どう考えてもスライスしか出そうになかった。したがって売られているウッドは多少なりともホックフェイスになっている。

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