« 0225 パットの引っかけを防ぐ方法 | トップページ | 0627 軽いパターを考える »

もっともっと飛ばしたいとか、もっとピンに絡むショットを打ちたいとか、欲には切りがない。体の崩れなしに安心して打てるスイングスピードはゴルファーそれぞれ決まっている。しかしそれ以上のパワーを出そうと努力しなければ進歩しない。だからゴルファーはみな自分の影を踏もうと走り続ける。

軽く振ればボールを打つのは簡単だが、飛ばないのでグリーンに届くまで打数を喰う。ゴルフ場がもう少し小さければと思うけれど、小さければ勝てるかと言うとそうでもないことに気付く。強い人はやっぱり強いだろう。そうやってゴルフ場をどんどん小さくしていくと、最後にはビリヤードになる。これだとパワーで負けることはない、ように見える。

もっと小さくすればテレヴィゲームになり、さらには将棋やチェスの世界に行き着く。チェスは人間よりコンピュータの方が強い。コンピュータに勝てる人間は世界に数人しかいない。そのマシンのプログラムを書く人間にはコンピュータに勝てる人ほどの実力はいらない。ここがミソだ。

ゴルフもマシンを使って人間と戦わせたらどちらが勝つか、誰もやらないからわからないが、どこでどう打つというような情報が十分プログラムされるならマシンの方が強い。そのマシンに勝てるゴルファーは世界に数人しかいない。

マシンの動きは完璧だが、情報は人の頭の中にある。マシンはパワーの限界内でしか動かせない。あるいは動かさない。何か製品を買うと必ず注意書きというのがある。大抵は目的外の使用や無理な使い方をしてはいけないと書いてある。つまりマシンとゴルファーの違いはこの注意書きだけだ。

ゴルファーの頭には情報がある。マシンにも同じ情報があるとする。マシンのパワーもゴルファーと同じだとする。その場合でもゴルファーはそのマシンには勝てない。なぜかと言えば、ゴルファーは注意書きを持たない。守らない。賞味期限を守らないと会社はつぶれるが、個人は冷蔵庫の中から取りだした食品の賞味期限が少し切れていても自分の責任で喰ってしまう。

ゴルファーもそれ以上思い切り振ったら性能の保証は出来ない、という注意書きを無視する。その分マシンがいいスコアで上がる。このくらいで振れば安心して打てるというスイングはゴルファー誰もが持っている。それを守りさえすればマシンと同じスコアになるはずだ。

だからゴルファーは自分というゴルフマシンの取扱説明書を作るべきだ。その中の「使用上の注意」には無理な使い方は危険なので絶対にやめてください、というのがある。それはつまり安心して打てるパワーを越えたスイングをしないことであり、「目的外の使い方はしないでください」は、やったことのない打ち方はしないということだ。

たとえ一打損をしても遠回りでも、取説を守る。無理はしないということだ。木と木の間が30センチしかない場合、そこをすり抜けるショットがマシンの仕様書にないならばそれは打ってはいけない。そういうことだ。自分の取扱説明書を書いてバッグにしまっておいたらどうか。

出来ることの限界が書き込まれた取説は練習次第で書き換えられる。沢山ラウンドし、沢山練習してマシンの仕様が変われば、また新しい取説を作ればいい。

« 0225 パットの引っかけを防ぐ方法 | トップページ | 0627 軽いパターを考える »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 0225 パットの引っかけを防ぐ方法 | トップページ | 0627 軽いパターを考える »