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スチール以前のパターに触れた経験がある。たぶんカラミティ・ジェーンだろうが、スポルディングのマークがあったことだけ覚えている。シャフトが木製だった頃のパターは現在のパターよりも軽かった。念のためネットで現行パターの重さを調べようとしたが、カタログに重さは一切載っていなかった。

試しにヒッコリーのパターを作っているルイスヴィルゴルフのホウムペイジを見ると、3ポンドとある。1350グラムはかなりの重さだと思う。昔私が作った超弩級の化け物パターとさほど変わらない重さだ。私は普通のパターを持っていないから調べようもない。

パターの重さはわからなかったが、誰かのパターをちょっと借りて握ったりすると結構重い感じがする。ヒッコリーが1キロを超えるなら今のパターはもっと重いということになるが、それはないだろう。つまり昔の木のパターは先が軽かったのだ。そういえば非常に古い記録映像などでパットしているのを見ると、やたらに強く打っているように見える。

コマ数の関係かも知れないし、グリーンがタワシのように重いのかも知れないが、パターヘッドが軽いなら、あり得るシーンだと思う。重いヘッドのパターはすでに実験して失敗しているが、軽い方はまだ試していない。それで作った。シャフト(グリップ含む)重量204グラムで、ヘッド重量52グラムから始めた。

ちなみに私が愛用している前向きパターの重量は500グラムピッタリだった。このパターはさほど異常な形式ではない。ただ長年作っていて気付いたのは、同じ感性を持って前向きと横向きのそれぞれのパターを作っていると、前向きパターはヘッドの重さが横向きよりやや軽くなる傾向があるので、市販のパターは500グラムより少しだけ重くなっていると考えられる。

ヘッド重量52グラムのパターはボールが前に進まない。幾らオーヴァーするのを怖がってショートするからヘッドの軽いパターを使おう、と思っても、このパターではどうやったって届かない。はじく分よりはじかれる分の方が大きい。あのおもちゃを思い出した。

二本の糸でつり下げられている鉄の球が5個、くっついて並んでいるあのおもちゃ。端の球をつかんで引っ張り、手を離すと球が隣の球に当たる。すると向こう側の端にある球が一つだけポンッと動く。あとの3つは停まったまま。4つ全部が動かないのが不思議だ。

と言うことは、ゴルフボールの重さが46グラムだから、パターヘッドを46グラムにして、振り子タイプのパットをすれば、あのおもちゃと同じになる、ということだ。これだとバックスイングを30センチにしたときボールは30センチ転がる。芝生の抵抗はどうなるんだ。

こういうアホなことを考えながらだんだんとヘッドにおもりを付けていって、何となく普通のパターの感じにまでやって来た。それ以上は昔実験してあるのでもう必要ない。それで何がわかったか。

クラブにバランスがあるようにパターにもバランスはある。クラブの場合、バランスの変化は全重量の変化よりも神経質にスイングに影響する。それでは全重はどうでもいいかと言うと、そうではない。疲れ知らずのゴルファーであれば、全重の重いクラブの方がボールは安定した方向性を持つ。

バランスは振りやすさとかスイングイメージを決める最重要ファクターである。したがってまずは気持ちのいいバランスを探し、次にちょっと重いと思うくらいの全重に調整する。これはクラブの場合だが、パターの場合、ヘッドの重さ、つまりバランスだが、それよりも全重の方がスイングイメージと振りやすさを司るような気がしてきた。

52グラムからのヘッド重量の増加は、実験を始める前にはパットにすごく影響すると思っていたのだが、ヘッドの重さの変化にはすぐに慣れるようで、パットの距離が常に一つと決まっていればヘッドの重さはとても大事だが、パットの長さは変わり続けるので、ヘッドの重さはそこそこで構わない。

それよりも全重の方の影響が大きい。クラブの場合と逆で、全重が微妙な振り味やイメージを作り、次に好みにピタリと合わせたバランスが安定したパットを生み出す。この実験で、パターの場合は調整の順序がクラブと逆になるような、その方がいいような、そんな気がした。

そして全重はギリギリ重く、ヘッドはギリギリ軽く作ってみようと、そう考えている。前回は確かにシャフトに砂を詰めたりもしたが、そのあとヘッドばかり重くしてテストしていたのであまり意味がなかったのかと思う。 筆者

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