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日本人のウィンブルドンチャンピオンを育てるには何が必要なのかと、それを知りたいばかりに、まだ黄色人種の渡航がほとんど不可能だったテニス王国オーストラリアへ旅立った。ヴィザを取るまで、何度も審査と面接を受け、何百日もかかった。

多くの技術を学んだ。しかしその技術の中にウィンブルドンチャンピオンを生み出す秘訣は見つけられなかった。見つけたのは豊かな大地の恵みだけだった。豊かさがチャンピオンを育てる。

日本人のマスターズチャンピオンに会うためには、日本のフツーのゴルファーの平均スコアが今よりも15程度良くなる必要がある。無論、特別な生まれ育ちをして、ゴルフしか知らない化け物としてのチャンピオンを作るには、別の方法もある。

しかし、私はそういう形で日本人のマスターズチャンピオンに会いたいとは思わない。底辺の豊かさが、ごく自然の結果としてチャンピオンを生み出すのがいい、と思っている。南アの人口とオーストラリアの人口を合計しても、日本の人口にははるかに及ばない。

それでも南アとオーストラリアから沢山のチャンピオンが出る。みんながゴルフマニアなのではない。むしろゴルフはマイナーなスポーツで、クリケットがメインだ。日本の野球に似ている。それでもウィンブルドンやマスターズでチャンピオンが出る。沢山出る。

それが国の豊かさであり、大地の豊かさである。所得が低くても彼らは豊かだ。きれいな薬瓶を何かに使えないかと大事に取っておくような、そんな貧しさを、もしそれを貧しいと言うなら、日本はもうずいぶん前にそんな貧しさから脱却したが、それなら何でオーストラリアに勝てないのか。それは大問題だ。

私はドライヴァーが曲がらないし飛ばないから、パー4のティーショットではいつもドライヴァーを使うが、短いコースで一切ドライヴァーを使わないゴルファーがいる。町内会のゴルフ仲間だが、彼は普通75前後で回るのだが、飛び過ぎるドライヴァーを使わないからスコアがいいと、そういう見方も出来る。

私の場合、セカンドの残りが160ヤードと140ヤードではほとんど違いがない。セカンドショットとしてどちらのボールを選んでもいいと言われた場合、ライやロケイションのいい方を選ぶ。

ドライヴァーの飛距離とスプーンの飛距離の差が20ヤードならば、ティーショットの落下地点の幅や、ドライヴァーが極端に曲がった場合を考え、左右の景色を考慮すれば、スプーンの方が安全だ。ドライヴァーに意味がある場合はほとんど、ない。

もともと現在のような形のドライヴァーというクラブはなかった。2と2分の1というクラブがティーショット用のウッドだった。だからティーショットはスプーンで結構なのだ。ロフトがある分、曲がりが少ないし、飛距離が少ない分、林まで届かなくて命拾いできる。

日本のゴルファーがドライヴァーとしての1番ウッドを捨て、3番ウッドをドライヴに使うのが常識になれば、日本人ゴルファーの平均スコアはたぶん7つ程良くなる。さらに、サンドウェッジとピッチングウェッジをアプローチに使わなければ、スコアはさらに7つ良くなる。

こうしてスコアカードの114が100になり、100が86になる。嘘ではない。即効性はないが、半年このコンセプトでプレーすれば、取りあえずこの話が事実だとわかる。そういうことがわかった後、ちょっとドライヴァーを使ったらどうなるんだろうかと、やってみるといい。

それはとても楽しい経験になる。スコアが良くなるにせよ悪くなるにせよ、楽しい経験になる。その楽しさを味わうために、一度はドライヴァーとウェッジを捨てたラウンドに挑戦してみて頂きたい。 決して損はさせない。

仲間が不審に思って何か聞いてきたら、夢に現れた仙人のご託宣だと言えばいい。誰もそれ以上、あなたのゴルフに気を使ってくれるわけでもない。筆者

日本のプロゴルファーが海外で戦うとき、相手はみなゴルフがうまいわけで、その中でどうやって上位を狙うのか、と考えた場合、切り札はほとんどないだろう。日本でどんなに飛ばし屋と言われようが、飛距離が切り札になることはあり得ない。

プロゴルファーはパットがうまい。しかし、世界へ出たときに、世界のプロを相手にしても、圧倒的にパットがうまいと言える程パットがうまい日本人ゴルファーは青木さんしかいない。

それではどうやって世界と戦うのか。ルーク・ドナルドのバンカーショットは世界一だが、私が注目するのはグリーンまで20ヤード程度の距離を寄せる技術だ。彼は普通のプロのようなピッチはしない。

彼はグリーンエッジまで20ヤードのアプローチをランニング、あるいはピッチエンドランで狙う。コロガシのうまさという点で、彼に匹敵するプロはアーニー・エルスとゲイリー・プレイアーしか思い出せない。(謝さんを除けば)

だから日本のフツーのゴルファーがコロガシでゴルフをし、それに習熟していれば、子供達、つまり未来のマスターズチャンピオン候補達は、そういうゴルフを見慣れる。そこが大事だ。

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