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日本人ゴルファーは非力なので、この質問に対して「それは飛距離だ」と答えるだろう。しかしパワーのあるヨーロピアンに聞くと必ずしもそういう答えではない。私のアイアンは7番で135ヤード飛ぶか飛ばないか、ぎりぎりで、素振りが不足していれば130ヤード程度しか飛ばない。

3番アイアンを使えると言っても160ヤードだが、これはキャリーの話である。ロングアイアンはランが多い。ショートアイアンはランがない。だから7番の135ヤードと3番の160ヤードとは意味が違ってくる。

池越えのパー3に来るとそれがよくわかる。160ヤードを超えるパー3は強い受けグリーンが多い。そして大抵は奥の数ヤードは受けていないで平らになっている。170ヤードと表示されているパー3で、仮にピンが奥の方に切ってあったら、ピンまでは180以上ある。

こういう場合、3番アイアンでグリーン手前でもグリーン上の一番手前でも、とにかくそこまで打てば、ランが20ヤードでピンまで転がるかも知れない。しかしクリーク(5番ウッド)でグリーン上へ落とすと受けグリーンにぶつかってとまってしまったり、ちょっと飛びすぎたり、平らな部分に落ちてグリーン奥へこぼれる。

短い距離はアイアンで、長い距離はウッドで、それは確かにそうだが、そのつなぎ目にアイアンとウッドの本当の違いが現れる。元々アイアンはスピンでボールをとめるために作られた。短い距離を打つためではない。

ボールをピタッととめるには二つの方法がある。バックスピンを掛けるか、または高いボールでピンの真上から落とすか、である。それなら転がらない。パワーのあるゴルファーはスピンを掛けられるが、非力なゴルファーにとって有効なスピンを掛けられるのはせいぜい8番アイアンまでである。

8番にしたって、実際そのボールの転がりが小さい理由が、スピンが生きているからなのか、それともボールが高いからなのか、怪しい。あなたが打った8番アイアンのショットと全く同じ弾道で、ただしスピンがゼロのボールと比べてみないとわからない。

少しは違うだろうが、何メートルも違わないような気がする。だとすれば、妙な考えが頭の中に浮かんでくる。アイアンは重いから飛ばない。その代わりに地面の下へ切り込むことが出来るのでスピンが掛けやすい。ただしそれはパワーがあればの話だ。

一方ウッドは軽いから飛ぶ。非力でもボールを飛ばせる。前へ飛ばせるということは、上にも飛ばせるということである。つまり、もしもボールをとめたいのなら、そういう必要は滅多にないのだが、そうしたければ、ロフトの大きなウッドを使えば簡単だ。

私の実験、と言うか経験では、7番アイアンと同じロフト同じ長さのウッドは、アイアンよりも15ヤード遠くへ飛び、弾道はピッチングウェッジに等しい。これは現に私が使用している8番ウッドと7番アイアンの話だから間違いない事実だ。

(ただし、私の場合アイアンとウッドで打ち方が違う。ウッドはアイアンのように悲惨な飛距離ではなく、ごく普通のゴルファーと同じように飛んでいる。だから正確な比較にはなっていない。)

そこでこういう結論が出てくる。ボールをとめたいならウッド、ランを使って距離を稼ぎたければアイアン。何だか、世の中の逆でしょ。いえ、世の中そうなっているんです。ゴルファーの勝手な思い込みの逆なだけです。

グリーンが池の中に浮かんでいるようなホールで、ピンが手前ぎりぎりに立っている。距離はピンまでが140ヤード、グリーンエッジまで137ヤード、そして池の向こう側の縁まで133ヤード。

8番アイアンで135ヤード打てるゴルファーは困らないが、7番でやっとという私は困る。乗っても転がってずっと先まで行ってしまう。そこで超ショートウッドの登場だ。弾道はウェッジと同じだからピンに向かって打てば済む。

ウッドなしにはどうにもならない状況だったわけだが、たとえ高い弾道のウッドがあってもどうにもならない状況がある。グリーンまで残り130ヤード、山の上にボールを打ち上げるような上り坂の上にグリーンがある。

無論グリーン面もピンフラッグさえ見えない。平らならば7番アイアンだが、5番でも届くかどうかという状況で、5番を使ったら当然とまらない。高いところへ打つ場合、ボールがグリーン面に落ちるときの入射角は大きくなる。

(入射角は垂直をゼロとしてカウントするロフトの数え方と同じなので、大きくなるということは低い弾道でグリーンに当たるから転がりが増えることになる。)
たとえば9番アイアンなら7番と同じ、ウェッジなら8番、というように番手二つ違うから、やっと乗っても予想を超えてすごく転がってしまう。山の上のように見える急傾斜だとさらにひどくて、9番アイアンで打ったボールはグリーン面に6番アイアンの角度で落ちる。

この場合、ショートウッドで打てば距離はちょうどだが、ウェッジの弾道が7番の弾道と同じ角度で着地するからグリーン上を転がっていく。しかもこういうロケイションのグリーンは受けていないで逆に奥へ傾斜していることが多い。

私がこの130ヤードの急な登りをどうするかというと、手はたった一つしかない。ドライヴァーで転がす。フェアウェイの花道が順芽ならスプーンを使うが、坂道の芝は下へなびく。つまり大抵は逆芽だからドライヴァーしか使えない。

馬鹿馬鹿しいと思うだろうが、本当にこれ以外に手はないのだ。8番でグリーン手前に落とすと芝の中に深く入ってコロガシが非常に難しくなる。普通のゴルファーはウェッジでも9番でも、とにかく届くクラブで打つだろうが、グリーンにとまるボールは滅多にない。

バッフィーやクリークで打つと転がらずに落ちた地点でとまってしまうか、場合によっては坂を転がり戻ってくる。ドライヴァーで転がせば万に一つ、グリーンにとまる可能性はあるが、それ以外にグリーンへとめる方法はない。

ドライヴァーのコロガシは距離感がとても難しいからほとんど失敗する。しかしほかのどんな手を使った場合よりも次のショットのためのライがいい。転がっていってとまったボールは沈まない。これは忘れてはいけないゴルフの常識の一つだ。

ほかのショットの場合、グリーン奥にこぼれていると、土手のようなところにぶつかってボールはとまっている。こういうホールは崖の途中にあって棚田のようになっている。山の頂上ではないので必ずボールをストップさせる壁がある。

こういう野球のバックネットのようなストッパーにとまっているボールは急な下り傾斜で、ボールをちょっと転がすのには最も難しいライである。グリーンに届かず手前に落ちた場合も上からドスンと落ちたわけで、そういうときにボールは必ず埋まっている。

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