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0558 120グラムのシャフト
もう半年ゴルフボールを打っていないが、先日玄関のキャディバッグから6番アイアンを引き出そうとしたら、ヘッドだけが出た。ネックのところでシャフトが折れた。この数ヶ月間に何度か同じようなことが起きた。確か2本はそのまま差し直したのでちょっと短くなっている。
これはもう限界かと思い、この先ゴルフをする予定もないし、新しいシャフトを買う余裕もないが、以前からドライヴァーとバッフィーに差してある硬いカーボンシャフトが欲しかったこともあり、いつものクラブ工場へシャフトをわけてもらいに出かけた。
残念ながら、バッフィーに付いているシャフトをわけてくださった人が不在で、誰もそのシャフトを特定できなかった。その会社のオリジナルシャフトなのかどうかさえわからなかった。その代わりに、スチールの非常に硬いシャフトを安くわけていただいて帰ってきた。
ところが、スプーンに差してグリップを付け、ちょっと振ってみるとかなり柔らかい。Xどころか普段使っているカーボンのSよりも柔らかい感じがした。ツルーテンパーのシャフトだった。二本だけあったアイアン用の方は予定通りかなり硬い。
現代のシャフトは50グラムから70グラム程度だが、私が手に入れたシャフトは全て120グラムをやや越えている。バッフィーとドライヴァーが曲がらないのはシャフトの硬さもあるが重さも関係しているのではないかと思っていたので、テストするにはちょうどいい機会を得た。
シャフトは硬くないけれど、重さはたぶんバッフィーに付いているシャフトとほぼ同じはずだ。このスプーンがもしもバッフィーと同じように全くミスショットの出ない、いつも真っ直ぐ飛ぶクラブになってくれれば、シャフトの重さ、引いてはクラブの全重がスイングの安定性に関与することがわかる。
現代のクラブはドライヴァーで言うとヘッドが200、シャフトが50、グリップが40、合計で300グラムを切るように作られている。フェアウェイウッドはもう少し重いだろうが、いずれにせよ全重は昔のクラブに比べて軽くなっている。それがいいことかどうか、そこが問題だ。
私のバッフィーは397グラムある。シャフトが120、ヘッドが200、そして太く加工したグリップが残りの77グラムという風だ。バランスはC-9である。たとえばバランスが同じC-9で、ヘッドも同じ200グラムのバッフィーがあるとする。
シャフトが50グラムでグリップが40グラムだと、このバッフィーの全重は290グラムになる。無論これではバランスをC-9には出来ない。わざわざ重たいグリップを付けることはしないだろうから、ヘッドを軽くしてバランスを合わせるだろう。
ここにバランスも長さも同じ二本のバッフィーが出来上がる。ただ重さが397と290で私の方がかなり重い。さて、どちらが打ちやすいか、真っ直ぐ飛びやすいか、はたまた飛距離が出るか、それは人それぞれだろうが、人それぞれの何が、ナイスショットを決めるのだろうか。
人それぞれの、クラブの重さの最適値を決めているのは何か。そんなことはまだわかりませんが、それ以前に、クラブが軽くなって重さ制限がなくなったからには、ゴルファー各自に合った重さのクラブは自由に選べる時代になった、と思うでしょうが、そうではありません。
ウィンドウズ95を最新のマシンへ載せようとしても現代のBIOSはそんな昔の話は知りませんから認識しません。現代の刀鍛冶がいい刀を打とうとしても、優れた鉄がなくなったので昔の沈没船の錨(いかり)を探して歩くように、時代は進化していると言うより変化しているわけで、もはや昔の重いシャフトは特別な方法を使わなければ手に入りません。

ですから自分に合った重さのクラブは手に入りませんし、シャフトにおもりを付けてもシャフト自体の重さとでは質が違います。一般的に重いシャフトほど硬いシャフトになりますから、柔らかいシャフトが合っている場合、重さを合わせられなくなります。
テニスのラケットでも同じですが、どんなにいいラケットでも作られていないものは使えません。古いラケットを使うしかなかったりするのです。新しいものに自分の体を合わせる努力をするにしても、先ほどの刀鍛冶のように、今の製鉄技術では作られていない昔の鉄の方が優秀だということもあります。
ニーズに応えるのが商売ですから、少数派は切り捨てられるわけです。ただごく特別な、たとえばババ・ワトソンのドライヴァーシャフトなどは、昔のシャフト以上の重さで、しかも最新技術が盛り込まれてるそうです。
現代の日本人アマチュアゴルファーが使うドライヴァーは300グラムを切るかどうかですが、上級者が使っているものはたぶんもう少し重いはずです。アメリカの一般ゴルファーはそのパワーとスイングの感じから考えて300グラムというような軽さのドライヴァーは使っていないと思われます。
私のドライヴァーは370グラム前後ですが、たぶんそのくらいの重さを使っているのではないでしょうか。プロの中にはもっと重い400グラム以上のドライヴァーを振っているプロがかなりいると思いますが、事実は知りません。
軽い方が振りやすい感じがするのは当たり前ですし、スイングも速くなります。ただ、万年筆が軽過ぎると書きにくいしかえって重いものよりも疲れるのと同様、軽いクラブが使いやすいわけではありません。
しかもボールの重さが軽くなっているわけではないので、軽いヘッドほどはじき返されて飛距離も方向性も落ちます。プロが硬くて重いシャフトを好むのはパワーが余っているからではなく、その方が安定したボールが打てるからです。
個人的にはアイアンで400グラム、ウッドで350グラム程度が日本人の体格から見て下限ではないかと思います。これ以上軽いクラブは特別な感性を持ったゴルファーか、あるいは非力な女性ゴルファーにしか意味を持たないでしょう。
ちなみに私の6番アイアンは440グラムあります。 筆者

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