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私は必要な距離打つだけで精一杯だから、バックスピンを掛けようなどと思ったことはない。テニスボールに回転をかける場合、ボールをカットするわけだが、テニスボールは空中にあるからボールに対して前後というか上下というか、とにかくラケットでボールを思い切り擦(こす)るスペースはある。

けれどゴルフボールは地面の上に乗っている。魔法じゃあるまいし、地面があったらボールはほとんど擦れないからボールに大きなスピンは掛けられない。地面がコンクリートだと、理屈はわかりやすい。こすれないんだ。

それでも大きなスピンを掛けたいと思えば、地面を掘るように打って、フェイスがボールをこすれるようにするか、あるいはヘッドスピードを上げて、ロフト分の、自然に掛かるスピン量を大きくするしかない。

これは物理的な理屈である。ところが、ゴルファーはもう一つの理屈に気付かない。高い弾道でスピンの少ないボールを打っても、低い弾道で大きなスピン量のボールを打っても、目的は達成される。同じことだからだ。

ところが高い弾道のボールは飛距離が短くなる。当たり前だ。ということは、低い球に高スピンを掛けるエネルギーと、単に高弾道の球を打つエネルギーと、飛距離を同じに設定すれば同じパワーがいる、ということだ。

(つい最近も、アメリカのツアーでバックスピンの掛かり過ぎで、見る見るボールが転がり戻り、ピンを通り越して手前の池にポチャンとやって脱落したプロがいた。ウッドのウェッジを使えばそんなことにはならなかったのに。

プロはスピンを掛けたくないのに掛かってしまう。スピンが掛からないように打つ技術を持っているプロはアメリカでもごく限られている。それはフェアウェイのバンカーから砂を取らずにクリーンヒットするようなことで、かなり難しい技術だ。)

同じ飛距離ということを前提にすれば、そこまで高弾道で打てるパワーがなければ、低いボールでグリーンまで届かせ、バックスピンでとまるようなボールも打てない。魔法じゃないんだから。

ボールをとめたければ高いボールを打てばいい。必要と思われる高さのボールではピンまで届かないなら、どこかにぶつけてとめることを考えるしかない。ピンまで150を越えれば、届くがとまらない、という状況は日常茶飯事だが、パワーの限界に魔法を使うことは出来ない。

一方で、スピンを掛ける技術そのものは存在している。私はゴルフ場へ行けばコロガシばかりだが、3番アイアンで2メートル打った場合、私のボールにはかなりスピンが掛かっていて、落ちたときにブレーキが掛かる。だから飛ばしと転がりの比率はコロガシに慣れていないゴルファーとは格段に違う。

私が3番アイアンで2メートル打つと、8メートル転がるが、慣れていないゴルファーが同じ2メートル打つと、転がったボールはグリーンを出ていってしまいそうな勢いで転がる。

その理屈はだるま落としのようなもので、私もよくわからないが、私のクラブヘッドの方がスピードが速い。スピードは速いがボールに接触している時間が短い。3番アイアンといえどもロフトはあるから、ヘッドスピードが速ければ当然ボールはその傾斜を登っていく。

登っていって上に抜けてしまう。抜けてしまえばもうそれ以上の力をボールに与えることはない。コロガシに慣れていないゴルファーが打つと、ボールがフェイスを登っていかないで何時までもクラブがボールを押している。

だから2メートル飛ばすにしてもその弾道は私のより低い。低いから転がりの量が多くなる。ボールがフェイスの上を登り切って上に抜けてしまう時間を如何に早くするか、それがスピン量を増やすことにつながる。

クラブフェイスがボールを押さないで、素早く地面の下へ抜ければ、そりゃ早いわ。プロが大きなディヴォットを飛ばすのはそういうことなのだろう。 筆者

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