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この話は二重構造になっているので、注意して読んでいただきたい。
野球のバッティングはバットを肩に担(かつ)いだところから始まる。ゴルフは地面にあるボールに対してアドレスした形から始まる。テニスのストロークはどちらでも打てるが、バックスイングの動きを利用するほどパワーが出る反面、タイミングがクリチカルになって、ボールをヒットするのが難しくなる。

昔は素早くバックスイングを取って完全に一旦停止し、そこから前足を踏み出すことでタメを作って打ち出すのが基本だったが、今はパワーテニスの時代になったので、飛んでくるボールの速度に合わせて、バックスイングからフォーワドスイングまでを一体化して打つ。ゴルフと同じだ。

ただし、ゴルフスイングを、まずクラブを引いてトップの位置で静止し、そこから打ち始めても、パワーのロスは案外小さい。アイアンのコントロールショットなどではほとんど差はない。この打ち方は肩にバットを背負った構えから打ち出す野球と同じだ。

(ただしそれは普通のゴルフスイング、つまりスイングプレーン型の場合で、これから話をするバットスイング型だと、宮本プロのアイアンショットになって、事情が変わる。宮本プロは軽く打っても劇的に飛ぶが、どんなにゆっくりであっても、あのスイングにはバックスイングは欠かせない。)
さて、野球を見ていると、バッターがバットを肩に担ぐ動作は一通りではない。イチローは一本の腕でバットを持ち、それを振り子のように回し、その勢いで肩に担ぎ、もう一方の手をバットに添える。この場合、バットの通り道はゴルフスイングに近い。

バッターはみんなそうやっていると思われるだろうが、そうでもない。バットを両腕でつかみ、バットの先をホウムベイスにトントンと2回当てて、そこからバットを真っ直ぐ正面に持ち上げ、肩まで担ぎ上げるというスタイルもある。
野球のバットは円筒だから打球面は決まっていないように見えるが、明確に決まっている。ホウムランバッターの握るバットがホウムベイスをトンとたたいたとき、バットの、ピッチャーに向いている部分が、最後にボールを打つ。

(バントでは、肩に担いでスイングする構えをしていたときにピッチャーに向いていたバットの面は、投手がボールを投げた瞬間バントの構えに変わってボールを打つとき、上を向いている。

これはテレヴィのリモコンをバット替わりに、テレヴィに向かって構えてみるとすぐわかる。肩に担いだリモコンの面がもしテレヴィの方へ向いていたとすれば、ホウムランを打とうとフルスイングしたときにも、同じ面がボールを打つが、バントの構えをすると、あら不思議、その面は上を向き、リモコンのカドがボールを打つ。)

肩に担いだときも、その部分はバックスクリーンに向いている。これら3カ所で、面は同じ方向を向いている。ただある瞬間、その瞬間だけ、面の方向が動く。それは切り返しのときだ。
ゴルフスイングはこの切り返しを好まない。切り返しの瞬間、一旦クラブフェイスの向きはゴルファー自身のものでなくなり、神様の手の中に落ちる。だからゴルフスイングは極力それを避けるように考えられてきた。

ところが、バッターが肩に担いだバットが向いている面の方向は、ボールを打つときも同じ方向を向いている。だからバットスイングと全く同じスイングでゴルフスイングをしても、ボールは真っ直ぐ飛ぶはずだ。この方法を使えば飛距離は劇的に増す。

たぶん多くのゴルファーがこの方法に挑んで失敗するのだろう。私は飛距離に興味はないが、ゴルファーは非常な興味を持っているようで、だから私も研究だけはしている。

バッターがバットでベイスをトントンした後、真っ直ぐバットを肩に担ぐのと全く同じように、アドレスからクラブを肩に担ぐ。そこからバットを振るようにクラブを振る。バッターは肩に担いで待つが、これを一連の動作としてやれば、手首の切り返しが起こる。

この切り返しが可能になるためには、ドライヴァーヘッドの重さが200グラム程度まで軽くならねばならない。日本人の腕力ではそうだ。280グラムのドライヴァーは、バットスイングと同じスイングでゴルフスイングが出来ることをゴルファーに知らせる。

実際には、ドライヴァーはアドレスから真っ直ぐ肩に担ぐよりも、右斜め上にバックスイングする方が楽だが、そうするとバットを振るというイメージが消えかかるので、加減が必要だろう。

昔の重いドライヴァーでは手首を痛めそうでなかなか出来ない芸当だが、300グラム程度のドライヴァーだと可能になる。それを確かめるために、307グラムのドライヴァーを作った。

ヘッド185グラム、シャフト74グラムで、グリップを付けたら307グラムだった。市販のドライヴァーは相当軽いグリップを付けているようだ。練習場へ行けないので、このドライヴァーの性能はまだわからないが、クレンザーによれば、軽くスライスした。

スライスはすぐに直せたが、フェイスのセンターに当てることが難しい。安定させるのは至難の業だと思われる。ヘッドの速度は普段のスイングと比べてかなり速くなり、当たれば30ヤード違うと思う。

230ヤードが250ヤードを越えるわけだが、30ヤードがどうしても必要だと思われるホールレイアウトはちょっと考えて2カ所しかないわけで、私が10のゴルフ場を思い出したとして、2/180だから1パーセントしかない。

つまり努力とエネルギーと費用の無駄で、ほとんど意味がないということになる。280グラム(実際は307グラム)のドライヴァーは、野球のバッティングがそのままゴルフスイングにも使えることを示してくれた。その知識だけに価値があった。 筆者

いろいろと重さを変えて振ってみたが、300グラムだとバットスイングは気持ちよくできる。しかし330グラムを越えると、ちょっと苦しくなる。出来ないわけではないが、やりたくなくなる。375グラムの現用のドライヴァーでは、マネは出来るけれどスイングスピードが出ない。

重すぎるので「切り返し」で手首が壊れそうになる。私の体力で307グラムが快適だということは、290グラムならば女性を含むほとんどの日本人ゴルファーにとってバットスイング方式が可能になるだろう。

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