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何度書いてもわかってくれないことも多い。私がアホで、そもそも気にするほどの意味がないことなのか、実は大事なことなのか、誰も知らない。「ゴルファーに愛を!」にはそういう話ばかりが書き続けられている。

しかし誰も気にもしないことであっても、意味がないと証明されていることは一つも書いたことはない。科学的に証明されているのを知らないで書いていることはあるかも知れないが、そこまで知っているゴルファーがいるとも思えない。

いつも言うように、クラブメーカーが正しいのではない。メーカーは必ず売れるものしか開発しない。未来を発見する力は大きな会社にはない。研究者達はもしも自分が間違ったとき、その責任を負うほどの研究には手を出さない。みんな自分の身を守ることでせい一杯なのだ。

誰もが常識的に違うだろうとか、自分のゴルフには関係ないと思いこんでいる。アイアンとウッドを吊り下げる話は、ヘッド自体のトルクの話である。シャフトのトルクの話ではない。何度も言葉を変え、切り口を変えて書いてきたが、誰も気にしない。

アイアンのグリップエンドをつまんでクラブを吊り下げると、シャフトは垂直にはなっていない。ヘッドの重心がシャフトの中心を通っていないからだ。青木プロがグリーンを読むときにパターを吊り下げるが、パターの向き次第でシャフトは垂直にはなっていないはずで、それを天才青木プロがどう処理しているか、読者は気にして見たことはないだろう。

アイアンと同じように、今度はウッドのグリップエンドをつまんで吊り下げると、やはりシャフトは真っ直ぐ下には降りていない。やや斜めになっている。さてそこで、アイアンとウッドを出来るだけ近づけて吊り下げ、フェイスの向きを、揃える。

目標方向へアドレスするような感じで、二本のクラブを並べて吊り下げる。それを上から、グリップエンドのところから見下ろすと、アイアンフェイスのセンターとウッドフェイスのセンターを結んだラインは目標方向へ向かない。そりゃおかしいだろ。

アイアンとウッドを吊り下げたときに、シャフトが平行に、同じように斜めに垂れ下がらなければ、その二本のクラブを、同じ機械が、同じ力で振ったとき、ボールは同じ方向へ、飛ぶわけがない。

「0002 歪んだ道具」を書いたのはもう20年ほど前のことだが、その当時、私はこの歪みに気づいていなかった。ゴルフクラブが持っている歪みはそもそもヘッドがシャフトの中心線上になく、クラブ全体が言わばL字になっていることに起因する。

だからこそスワンネックを開発したわけだが、この歪みが、ゴルファーにスライスとの戦いを強いるばかりでなく、もっと先の、プロやクラブチャンピオンの世界までたどりついたゴルファーたちに、シャンクを含めた、ボールをフェイスのセンターで打たせない歪みとして再浮上することに気づいていなかった。

歪んだゴルフクラブはゴルファーを二度苦しめる。新しく作ってまだボールを打ったことのない9番ウッドと、4番アイアンは長さもバランスも同じだが、クレンザーをたらしたマットの上で振ってみると、ウッドの方はフェイスのど真ん中にクレンザー痕が付くが、アイアンはネックから1センチのところに痕が付く。

プロはパワーで、クラブチャンピオンは練習量で無意識にアイアンとウッドのスイングを変えている。しかし練習できない私は、アイアンとウッドの違いに苦しんでいる。アイアンとウッドを吊り下げると、ほとんど例外なくアイアンの方が前に出る。シャンクだ。

この話がゴルファーのために役に立つかどうか、それはわからない。ただ、それは物理的な事実である。ゴルフを始めて、その初期段階でスライスと戦うのも、最終段階で微妙なミスヒットと戦うのも、原因はそこにある。

しかしクラブのレギュレイションはルールで決まっている。ルールの中で戦うのがスポーツだから、それはやむを得ないが、この歪んだ道具をどう使いこなすのか、練習量が限られたアマチュアこそ、考えなければならないだろう。

十分な練習量を確保できる経済的に豊かなアマチュアだけがクラブチャンピオンになれるような世界は、ある意味で歪んでいる。貧乏人は考えるしかない、と言うと何だか寂しい話になるが、真実はそうではない。

むしろ、新しい発見のチャンスをもらったと喜び、考える楽しみを与えられたことに感謝するのが正しい。
私は世界有数の金持ちを知っていた。彼女は現金を持たなかった。ビヴァリーヒルズなら、どこの店でも顔パスで買い物をした。たばこをくゆらせながら、何の楽しみもないと言ったことがある。ビヴァリーヒルズの墓の下で、生き残れるかどうかと苦心している私を笑っているかも知れない。

こういうことを言うのは筋ではないが、さい銭箱をよろしく。まだ電気と電話はとまっていないので、愛読者のみなさん、ありがとう。もう2月で、予想の破産時期から丸2年、生き延びています。 筆者

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