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0350 心配していたタイガーのスイング改造、やっぱり
スキャンダルのあと、タイガーのショットがタイガーらしくなくなったら、新しいコーチとスイング改造に取り組んでいるという話が伝わって、私は非常に心配していた。そして今日、久しぶりに彼が試合に出てきたのでそのスイングを見ると、ああ、やっぱりやってしまった。
上下のスウェイがかなり小さくなった。それは恐ろしいことだ。彼のあの神懸かり的なショットは彼のスイングから生まれていた。そのスイングを変える必要はない。彼のボールが信じられないほどベタピンに止まっていたのはなぜか。その半分は彼のスイングに依存し、あとの半分はギャラリーが応援するその念力に依存していた。
彼のスイングは上下に激しくスウェイするが、練習量の限られるアマチュアとは違って、慣れてしまえばスウェイする方が正確に打てる。無論飛距離も出る。どこかに書いたと思うが、スウェイする方が正確に当たるという話は冗談ではない。
コーチのような指導者は常識的なことが正しいと思っているが、そんなことは滅多にない。この件について私はかなり考え、実験していろいろと検証した。そしてタイガーのスウェイ打法は飛距離のためだけではなく、正確性のためにも必要だと結論した。
ややこしい話はわからないだろうしつまらないから気分的な話をしよう。簡単に言うと、難しい練習をやり遂げる方が上手になる、ということだ。ヒッティングポイントが広いスイングを身につければ少々ズレても安定したショットになる。安定するというのは見方を変えればボケることでもある。
スウィートスポットという言葉がある。スポットが広ければ広いほどその範囲内で打てればボールは安全に飛ぶのだが、当然そういうラケットとかゴルフクラブでは、スポットの極端に狭い道具の真芯に当たったボールのような鋭いショットは絶対に出ない。
これは言わばスイングや道具のトレードオフであり、避けることは出来ない。スウェイ打法は、特に上下のスウェイはスポットが極端に狭い。しかしそのスポットに当たれば、ボールは自動的に極端にピンに絡む。そういうことだ。
広いスポットを持つ安定したスイングを使って、そのボケた焦点のスイングでベタピンに行くかどうかは運任せだが、タイガーのスウェイ打法では当たればベタピンになる。わかりやすい話だ。
タイガーはただ当たるまで練習するだけでいい。それに引き替えコーチが教える安定したスイングではカップ5メートル以内は運に頼るしかない。どちらの練習が大変かはわからないけれど、楽しみがあるのはタイガーの方だ。
残念ながら限られた練習時間と限られた才能のアマチュアには向かないが、アマチュアも気分だけはそうやってボールを打っているだろう。だから無謀な感じがするのだ。上手なアマチュアはタイガーの方法を取らない。賢いのだ。
超一流のプロは、ニクラウスにしろパーマーにしろ、スイングを変えなかった。それどころか歳を取るごとにスイングは萎縮するので、彼らは元のスイングを維持するために気分的にはスイングを大きくし続けた。
決して若い頃より大きくはならないのだが、そうやって長い間自分の独特なスイングを守り続けた。タイガーはスイングを小さくしてしまった。それは逆だ。沈み込みのスウェイが減って、上がる方はそのままのようだが、これで飛距離が落ちる。
それでなくても強打者が続々と出てくる今日この頃、その上にベタピンの可能性も減ってしまった。私たちはタイガーのあの劇的なショットを10年間も見られたことを幸いと思わなければいけない。
タイガーに勝るゴルファーはもうこの先50年は出ないと思う。彼はバレステロスやノーマンが絶好調の時に見せたショットを10年間も打ち続けた。それだけで十分だろう。ジャンボ尾崎のトラブルショットはタイガーに劣らなかったが、全てのショットで劇的なベタピンを打つことは出来なかった。
誰かタイガーにこのタイトルを伝えられる読者がいたら、大急ぎで伝えていただきたい。英語が必要なら英語で書き直す。そうすればもう10年タイガーのあの神懸かり的ショットを見られる。筆者

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