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0381 アドヴァンスパターの試作(飛ばないパターを欲しがる理由)
ずっと昔から、そう思い続けてきた。私がごく自然にカップを狙って打てば、そのボールはかなり強いボールになる。カップのど真ん中を通れば何とか入るだろうが、少しでもそれればカップの上を通り過ぎるくらいの、そういう強さだ。
しかし不思議なのは、カップの真上を通れば入る強さだという事実だ。それ以上の強さで打っているわけでもないから不思議だし、残念だった。私はなぜその強さで打ちたいと思うのだろうか。
前に書いたように、私たちの日常経験ではものを投げたり転がしたりする場合、的(まと)に当たるかどうかだけが問題にされる。当たる強さは問題にならない。強いて言えば強く当たる方がいい。
ダーツでもホームランでもやり投げでも、何でも当たるところが問題で、そこでとまるような力加減を要求されるゲームは私の知っている限りたったひとつしかない。これもすでにどこかに書いたはずだが、職安で仕事にあぶれた「ニコヨン」が、公園で十円玉を投げる。
5メートルほど先に引かれた線に向かって投げる。線を越えてはいけない。内輪で一番線に近い人が十円玉を集める。幼稚園か小学校低学年の頃の思い出だが、これしかない。
(ニコヨンというのはどういう意味かいまだにわからないが、私たち子供は職安に集まる人たちをそう呼んでいた。)
パットをするとき、距離感を考えないわけはない。私ももちろん考えて打つ。それがかなり強めになる。しかしカップの真上を通りさえすれば入る強さだ。私の距離感で打ったボールがカップにちょうど届くようなパターは作れないか。
ヴァイオリンの弱音器のような機能を持ったパターがあったらと、ずっと考え続けてきたが、ルールの問題もあって完成しなかった。その代わりにヘヴィーなパターを沢山作った。
この頃思うのだが、ラグビーがアメリカに渡るとアメリカンフットボールになる。野球にDH制を持ち込むのはアメリカだ。初めのうちは代打も代走もケガした選手のために作られたルールだろうが、アメリカはそういう「必要性」を「おもしろさ」のために積極的に流用する。
攻撃と守りに別の選手が使えるなら、その方が明らかに強いチームになる。専門化するからだが、それはゴルフクラブの本数でも同じことだ。アイアンの本数と同様、パターが6本使えるとゴルフは楽になるのだが、使い分ける意味がまだ見つかっていない、と昔書いたことがある。
ところが最近、進化したパターの基礎理論を見つけた。私が自然に打てば必要量の倍ほど強く打ってしまうが、それは当然個人差があるだろう。生まれたときからグリーン上でパットをしていたならば何の問題もない。
しかし大人になってからゴルフを始めれば、それまでのあらゆる経験がすでに力加減を作っている。あるいはほかのスポーツをやって力加減を身につけていると、それが言わば天性になる。
高麗グリーンに慣れていればベントはとても速く感じる場合もある。その都度力加減を学ぶよりも、自分の天性で打ってちょうどいい距離感が出るパターを使えばいい。
と言うわけで、今のところはキャディバッグに6本のパターを入れる意味までは見つからないが、ゴルフ場へ6本のパターを持ち込み、練習グリーンで一番距離感の合うパターをバッグに入れる、という作業には意味が出るし、それ以前に、自分の天性に合う距離感のパターを持つことに意味が出た。
私の場合はチェンジアップ型パターと呼ぶ、打った感じよりはるかに遅いボールが出るパターを使うわけだが、人によっては逆に、打った感じよりも良く転がるパターを使う。どちらも今までの常識を越えたアドヴァンスパターである。
今のところパターヘッドにブチルテープを重ねていって、一番いい距離感になるものを作ったが、ゴルフ場へ行けないのでまだテストはしていない。R&Aのルールを見ると、工夫次第で作れないものではないようだが、極端な距離感の天性を持っているゴルファーに満足して頂けるものが制作可能かどうかはまだわからない。
私のようにスコアの半分以上がパット数という天才的なパター人は少ないだろうが、ロングアイアンを使わず6番アイアンからというゴルファーにとって、バッグにパターを5本くらい入れる余裕はある。
パター4本アイアン7本にウッドが3本で14本。ゴルフ場でパターを使い分ける意味が見つかれば、そういうセットアップが現実味を帯びてくる。プロにしてもパットは大事だから、パットの上手なプロにこそ、デュアルパター、トリプルパターの試みをしてもらいたい。
 筆者

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