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クローケーパットを始めた頃、パットの方式としてはクローケーが最も良く、次は逆手のグリップだと書いた。そしてクローケーが余りに良く入るので禁止になるかも知れないとも書いた。以来十数年、逆手のパットは女子プロに限らず、男子プロの間でもすでに主流になっている。



当時逆手がいいといった理由は、真っ直ぐに打ち出すのが楽なシステムだからだったが、前向きパットで「押し球」の練習を始めて気付いたのだが、横向きパットの場合、逆手のグリップの方が「押し球」になりやすい。左腕がヘッド寄りにあって右腕がグリップエンドの方にあると、ヘッドの引き上げが早くなる。



テニスの両手打ちと同じで、普通は順手に持って両手打ちをするのだが、逆手で両手打ちをするプロも以前には見かけた。フォアハンドもバックハンドも共に両手打ちという選手の場合、握り替えるタイプと替えないタイプがいて、変えないタイプはフォアかバックかどちらかが逆手のままの両手打ちになる。



テニスの両手打ちの話をすると長くなるからしないが、元々テニスの両手打ちは逆手から始まったことだけは知っておいていい。フォアハンドの片手打ちではヘッドの走りが間に合わなくなったあるプロ選手が、左手を添えたのが始まりで、当然グリップは逆手になっている。



逆手には西洋鋏(ばさみ)のように真ん中に支点があって、両端に力点と作用点がある構造物とよく似た作用がある。順手は和裁で使う和鋏(わばさみ)に近い。支点が端にあって真ん中に力点があり、先端に作用点が来る。



逆手のパットは左手で引っ張ることもできるし、同時に右手を逆方向に動かしてヘッドの回転を素早くすることもできる。順手の場合でも、長尺パターのアダム・スコットのように、左手をとめておいて、右手だけ動かせば同じような動きは作り出せるが、ヘッドを自然に上方へシフトさせることが出来ない。左手を持ち上げていくという、意識的動作を必要とする。


逆手はそれを自然に行えるような構造になっているので、「押し球」を作りやすい。パットには逆手が有利という理由がここにもあった。ちなみに、バンカーショットだけ逆手でするプロの意味は、ヘッドの小回りが利いて、ヘッドが抜けやすいからだ。バンカーからボールを打ち出せない女性ゴルファーは逆手の方がいいかもしれない。



昔の鉄道員達は枕木に轢(ひ)かれた小石を掘り返すのに、スコップの首にロープを取り付けた。一人がスコップの先を砂利の中へ差し込み、もう一人がロープを引っ張って重い石を掘った。石が詰まってくるとクッションがなくなるので、定期的にそういう作業をした。今でも同じことをするだろうが、機械ですると思う。



バンカーショットを逆手でするのは、左腕が、このスコップに取り付けたロープと同じ働きをするからだ。 パッティングでも、この自然な動きはボールを「押し球」にするだろう。筆者

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