« 0658 テニスのサーヴとドライヴァーのティーショット | トップページ | 0657 イ・ボミプロのスイング »

何度も、そしていろいろな場面で話をして来たが、とうとうパットにまで人差し指の問題が浮上した。何とかしなければと思っている。



人差し指のハザードに関してはテニスにもゴルフにもタイトルを書いているが、知らない方のために簡単に書いておく。人間の手は木に登るとか、棒をつかむとか、そういう用途に特化して進化したので、ゴルフクラブやテニスラケットを持つには非常に不便な形になっている。



ラケットもクラブも、腕と道具が真っ直ぐ一直線になると都合がいい。ところが、人間の手は棒をつかめば腕と棒との成す角が90度になるように出来ている。このためにテニスではホームランが出やすく、ゴルフではスライスが出やすい。出やすいと言うか、出るようになっている。



この悪影響を避けるには人差し指を殺すのが一番なのだが、そうするとラケットもクラブも支えきれなくなってしまう。たとえばドライヴァーショットがスライスする初心者に、右手の中指と人差し指の間にグリップを通すように握らせればスライスはとまる。中指と薬指の間に通せばドローしか打てなくなる。



ただし、スイング出来るかどうかはわからない。相当パワーがあって腕や指の力が強ければ、何とか打てるだろう。テニスでも事情は同じで、フォアハンドのストロークがホームランしやすいテニスンに、ラケットのグリップを親指と人差し指の間ではなく、人差し指と中指の間を通して握るように指示すると、力は入らないが、どう打ってもボールはホームランしなくなる。


どちらもバックスイングの正しい動きとトップオブスイングの自然な位置を自動的に教えてくれるからである。



つまり、ラケットやゴルフクラブを、腕と一直線になりやすいような握り方で握ればスライスもホームランも出ない。もっと極端な話をすれば、ゴルフクラブを握るときに、左手は普通に握り、しかし右手を逆手で握る。右の親指が左手の親指と接触する方向で握る。これだとスライスとは無縁のバックスイングになる。打てるかどうかは問題でない。



テニスなら、ラケットを逆手で握る。忍者が短い刀を構えるときの、あの形でラケットを握らせ、ボールを打たせると、ホームランしない。と言うか、正しい角度の正しいバックスイングが自動的に生み出されると言った方がいい。ゴルフでも同じことで、正しいバックスイングの軌道が自然に作れる。それと同じ軌道のスイングを、普通の握りでやればいいわけだ。



しかし普通に握るとなかなか同じようなバックスイングが取れない。とにかく人差し指が邪魔をする。これは、普通の握り方がゴルフやテニスのようなスイングのために如何に不都合であるか、という事実を物語っている。人の手の形状は木に登るとか、鉄棒にぶら下がるとか、金槌をつかむとか、そういう用途には向いているが、ゴルフには向いていない。剣道には向いていると思うが、だからこそ剣道の「突き」という技術が他の決まり手と比べてちょっと特殊に見えるのだろう。



そういうわけで、私の前向きパットでさえ、右手の人差し指がパターフェイスの向きを突然変えてしまうことがある。普通のパッティングスタイルでも、人の手の形はパターを握るために不利な作りになっているので、言わば無理をして握っているわけで、その無理がちょっとしたスキをついて飛び出してくる。パターを引っ掛ける結果になる。それを避けようと加減すると、今度は右に出やすくなる。



そこで、やっかいな右の人差し指を外してしまうとどうかと、考える。普通のショットでは使えないが、力がいらないパッティングなら、右手の人差し指を外して、クラブを中指と人差し指、あるいは中指と薬指の間に通しても、パターは振れる。こうすると人差し指のハザードから逃れることが出来る。



クラブやラケットを持つためには作られていない、人間の手の仕組み、というハザードをクリアするにはそれしかない。パターはその手が使える唯一のクラブだ。筆者


このハザードを逆に利用するスイングもある。人差し指はパワフルで敏感だから、それを使ってボールを飛ばしたり、パターを微妙にコントロールすることができる。ただし、それは天才的な感性を持った人にだけ出来ることで、私は勧めない。

唯一、ショットの時、右手人差し指をカギ状にしてグリップに引っ掛け、そのカギでクラブを思い切り引っ張る、という使い方だけはショットの方向にあまり悪影響を与えない。極端なスライスグリップになるので初心者には無理だが。

« 0658 テニスのサーヴとドライヴァーのティーショット | トップページ | 0657 イ・ボミプロのスイング »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 0658 テニスのサーヴとドライヴァーのティーショット | トップページ | 0657 イ・ボミプロのスイング »