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4月に入ってドライヴァーを5本くらい作りました。一本は短尺ドライヴァーでしたが、作ってスイングして、すぐにシャフトを外しました。短尺に硬いシャフトは合いません。ボールを打てば確かに真っ直ぐ飛ぶだろうと思いましたが、距離はバッフィーくらいしか出ないような感じでした。短尺は柔らかめのシャフトで、野球のバッティングスイングをゴルフスイングに適用する場合にだけ、価値が出るものと思います。



適度な柔らかさを持ったシャフトを使えば、短尺の価値は失われないでしょう。しばしば、かなりレヴェルの高いシングルゴルファーが、年を取ったからシャフトをスティフからレギュラーに替えたという話をします。私はその意味がわかりませんでした。硬いシャフトを柔らかなシャフトに変える意味が、私には思い付かなかったからです。


しかし、ヘッドの付いていないシャフトを振ってみると、そのスピードは劇的であり、インパクトのずっと前に、すでにビシュッという、シャフトが最高速度に達したことを知らせる音がします。これならば少し重いクラブでも、インパクトまでに十分なマージンがあるので、クラブフェイスをスクエアに持ってこられるだろうと思うわけですが、実際にはどれほど軽いクラブでやってみても、私のパワーではインパクト付近でそういう最高速度が出たような音にはなりません。



つまり、飛ばし屋で上級ゴルファーの、あの飛距離はバッティングスイングから出ていたわけです。彼等が年を取って、今までのクラブでは前と同じようなスイングが出来なくなったと感じたとき、彼等はシャフトを柔らかいものに変えるのです。柔らかなシャフトはエネルギーを貯めます。



ヘッドの重さをダイレクトにスイングに直結させるだけのパワーがなくなっても、柔らかなシャフトは今までのスイングの邪魔をせず、ゴルファーは今まで通りのスイングが出来て、その代わりにシャフトがそのパワーをため込んでくれるのです。したがってインパクトのタイミングはシヴィアになりますが、上手なゴルファーですから調整することは可能で、今まで通りの飛距離を維持することが出来る、ということになります。



ドライヴァーの飛距離をヘッドスピードで作り出すゴルファーにとって、パワーが落ちても飛距離を落とさずにいられるわけは、シャフトの柔軟性なのでした。ところが、私はヘッドスピードで距離を出すスイングをしません。クラブの重さでボールを打つゴルファーです。ヘッドの重さではなく、シャフトを含めた全重でボールを飛ばすスイングなのです。



最近のドライヴァーは非常に軽いシャフトに、非常に重いヘッドを取り付ける傾向があります。メーカーは300グラムの全重を維持しながら、ヘッドを以前よりも重くしようと努力するわけです。クラブが軽い方がスイングの速度は速くなる、それはどの程度当然な話なのでしょうか。



田舎道を走っているとき、耕運機が前を走っていれば、誰でもそれを追い越そうとしますが、耕耘機の馬力が乗用車より小さいとは限りません。要はギア比のセッティングが違うわけです。時速100キロで走る必要のない耕耘機は大きなギア比を持っていません。それでスピードが出ないのです。



人間も同じで、私は馬力がないわけではないのですが、大きなギア比を持っていません。そういう技術がありません。ですからクラブヘッドのスピードはスイングのスピードと一致します。大きなギア比を持っている飛ばし屋ゴルファーは、私と同じスイングの速度でも、ヘッドの速度の方を速くできます。



私のように技術はないが馬力はある、という場合、クラブを重くします。クラブはボールを打ったときに、ボールの重さに負けてはじき返される量があります。クラブが重いほど、その量は小さくなります。ボールの飛距離は「力積」で、速度と重さを掛け合わせた量になります。



それでメーカーは全重を変えずにヘッドを重く作ろうと、軽いシャフトに走りますが、いくらヘッドが重くても、それを支えるシャフトが軽ければ、ボールを打ったとき、ヘッドははじき返されます。シャフトが重ければ、そして硬ければ、ヘッドがはじかれるのを押し返すことが出来ます。



それでテクニックのない、しかしパワーはソコソコある私は重いクラブを使うのですが、どの程度の重さが一番効率がいいか、それは長年の経験でわかることです。自分のスイングが持っている一番大きなギア比を使ったときに、まだパワーに余裕がありそうならば、もっと重いクラブを作り、重すぎて元に戻したり、ということです。



私同様に素朴なスイングをするゴルファーは少なくありませんから、そういうゴルファーはいたずらに軽いドライヴァーを求めてスイングを狂わせるよりも、適度に重いドライヴァーを使って、意識的に「重さで飛ばす」というイメージを持てば、その方がゴルフは簡単に安定します。



この40年、ゴルファーがみな、ヘッドスピードで飛ばすことばかり考えるようになったのはクラブメーカーの戦略でもあるし、また実際にそのための努力と研究をずっと続けたのはメーカー自身でもあります。わざとというわけではないのです。しかし、反発係数値の規制で頭を押さえられたメーカーはいよいよ全重の軽い、しかしヘッドの重い、そしてシャフトのねじれが大きいドライヴァーに走っています。



売るためには手っ取り早い方法だからでしょうが、もっと時代の先を読み、もっと深くゴルフを考えれば、もっといいドライヴァーは他にあるはずです。アマチュアはそういうクラブを自分で考え、探し求めればいいと、そう思います。



新しいものがいい、それだけの時代はすでに終わっています。新しく作られないいいものを、昔作られた古いものの中から見つけだすしかない時代になっているのです。ドライヴァーで230ヤード、続いてフェアウェイウッドで200ヤード確実に真っ直ぐ飛ばせれば、どんなゴルフ場へ行ってもパープレーは可能です。




200ヤードに180ヤードという組み合わせでも,かなりいいスコアになります。それなのになぜ、250ヤード飛ばそうとして、ゴルファーたちは生涯ボロボロのスコアで人生を終えようとするのですか? 真っ直ぐ飛べばいいんです。飛距離はそのあとの話です。筆者

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