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0715 笠りつ子プロとニクラウスとフライングエルボ
フライングエルボ2型を書きながら、ふと女子プロの笠りつ子さんのスイングを思い出した。ゴルフをやめて丸8ヶ月、変わったことと言えばゴルフ番組をよく見るようになったことと、ゴルフ仲間のスコアを聞くのが楽しみになったこと。自分の代わりに仲間がいいスコアを出すのを聞いて喜ぶ。
笠りつ子プロのスイングは独特に見えるだろう。彼女のスイングと言っても、よく考えると私はそのスイングをよく見ていなかった。フォロースイングの体勢が独特すぎて、ついそちらに神経が行ってしまい、スイングを見ない。しかし、どんなスイングかはわかっている。それはニクラウスと同じ思想から生まれている。
ロコ・メディエイトもそうだし、よく見ればグレッグ・ノーマンだって同じだ。フライングエルボとフライングエルボ2型は全く逆の発想から生まれた形式だということがわかる。笠りつ子プロはニクラウスであり、メディエイトである。女性のパワーでは飛距離は出ないと思うから、ショットメーカーでパットがうまいから、あのスイングで上位を維持できるのだろう。
野球のバッターがバットを構えたとき、普通は右脇を締める。しかしホームランバッターは右脇を大きく開け、肩のラインまで上がったヒジがピッチャーを威嚇(いかく)する。この手のフライングエルボが、バットをリニアに動かすためのものだとは考えにくいから、やはりパワーを出すためのフライングエルボ2型なのだと考えられる。
笠りつこプロがフライングエルボを使っているかどうかわからないが、スイングの思想という観点から言えば、同じスイングなのだから使った方がいいだろう。そうすればフォロースルーのときの異様な体勢は出なくなる。
このところフライングエルボの話ばかりしているが、何のことかちんぷんかんぷんの読者もいると思うので、どこかのタイトルの繰り返しになるが、ちょっとリニアスイングの話をしようと思う。笠りつ子プロの参考になればと思って。
ゴルファーはゴルフスイングを回転だと考えるが、パターに限って言えば、真っ直ぐヘッドを出そうとする。横向きに構えるからちょっと不自然なのだが、私のような前向きパットだと明らかに真っ直ぐリニアにスイングしているわけで、それはちょうどボーリングの球を投げるのと同じになる。
ボーリングの球を横向きに投げたらさぞ難しいだろうと、それは誰でもわかる。だから前向きがいいのだが、ボールを飛ばすにはやはり横向きでなければ力が出ない。それでゴルファーは横向きで打つ。スイングは回転だと割り切ってショットの精度を考える。パットも横向きだが、これだけは真っ直ぐリニアに打とうと考える。
笠りつ子プロやニクラウスも確かに横向きで打っているのだが、心の中では体は前向きなのだ。前向きパットと同じように体は目標を正面にして立っている。ニクラウスのパッティングを覚えているだろうか。彼の上半身は確かに横向きだが、スタンス、足の構えはかなりのオープンスタンスになっていた。
つまり、彼の心の中では、パットは前向きパットなのであり、ボーリングの球を投げるのと同じようなイメージでパターを動かしていたのだ。普通のゴルファーだって、パットでは似たようなイメージで打っている。ニクラウスの場合、それはスイングにも通ずるところで、横向きに構えていながら、彼はクラブを右腕で真っ直ぐ目標方向に向けて押している。
だから、気持ちは前を向いているのと変わらない。回転というイメージはそこにはない。横向きではあるけれども、ビリヤードのキューを横向きで押しているのであって、振っているのではない。そこに彼の偉大さがあった。そしてあれほどのゴルファーであるにもかかわらず、誰もマネをしなかった理由も、そこにあるのだ。
彼の前にはベン・ホーガンがいた。ニクラウスがどれほど偉大であっても、ホーガンのスイング理論の威光には勝てなかった。しかし、50年たって、ジョーダン・スピースが現れた。スピースのフォロースイングはリニアである。少なくともリニアに動かしたいという気分があって、回転をイメージさせるスイングではない。
フライングエルボのイメージには自転車の空気入れがいい。普通空気入れは真っ直ぐ立てて使うが、それを向かって右側に30度か40度くらい傾ける。そして右腕一本でポンプを押したり引いたりするのである。ヒジから先の腕とポンプのピストンを真っ直ぐにして一本の棒にする。
それを肩の動きで真っ直ぐ押していく。ヒジから先の腕部分がピストンと真っ直ぐつながっていないと、ピストンは押すのでなく引っ張る力で下がっていくスイングになる。これが普通の回転するゴルフスイング。
笠りつ子プロのスイングはそのフォロースイングから察するに、リニアスイングである。バックスイングで腕をたたみ込まないか、あるいはフライングエルボでなければ、あのようなフォロースイングの体勢にはならない。
腕をたためばスイングは回転になり、バックスイングで腕をなるべく曲げずにスイングしたいと思うゴルファーのほとんどは、リニアな、真っ直ぐにクラブを動かしたいという願望からそういうスタイルに収束する。
フライングエルボになるゴルファーも少数ながらいるが、なぜかメイジャーにはならない。笠プロはそういう数少ないスイングを使うプロなので、是非ともフライングエルボの実践方法を教えてあげたい。 筆者

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