« 0727 全美貞プロ今季2勝目、でもまだラッキー | トップページ | 0735 釣りマニアはどうやって自分に最適な投げ竿を選ぶのか その2 »

ゴルフスイングに関係するいくつかのイナーシャ(慣性)を測る測定器が開発されて、今やバランス計はゴミ同然のようになっているが、ちょっと待った。元々バランス計を自宅に所持しているゴルファーはそれほど多くないだろう。しかも、自分のクラブのバランスを全部きっちりと揃えるために買い込むような人はいない。


一本一本振ってみて、一番感じのいいところを探す。それは番手によって異なるだろうから、その違いを確かめるためにバランス計に乗せてみるわけで、別にバランスを揃えようというだけならショップに持ち込めば済むわけだし、新品のセットは一応バランスを揃えてあるのでバランス計の必要はない。


私の場合、アイアンを2番からウェッジまで、気分次第に振りやすいところへ持って行ったとき、それを最後にバランス計に乗せてみると,長くなるほどバランスは軽い方へシフトしていった。そのとき、私はバランスの揃ったアイアンセットなどというものは無意味だと考えた。


実際,現代のイナーシャ計測器も同じ答えを出すだろうと思う。しかし、ゴルフクラブの慣性は一カ所,一種類ではない。回転に無関係の部分にも慣性は働いている。計測器というものは全て、ただ数値を測るだけで、数値の意味を解釈するわけではないし、その数値を使って何をするか、それは人間の発想にかかっている。


バランス計の場合も、クラブが長くなるほど、振り味のいいポイントに合わせたクラブのバランスが軽くなったと知ったとき、私がするべきことには多くの選択肢があった。バランスを動かすためにとりあえずおもりを付けたのだが、そうすると短いクラブが恐ろしく重くなった。それで次にはヘッドを削ることにした。


しかし、ウェッジを基準にしていくと、3番アイアンのヘッドは200グラムを切るほど軽くなり、とてもボールをはじき飛ばせる感じがしなくなった。それではどこを基準にすればいいのか、そもそもアイアンの重さを全て同じにするのがいいのかどうかを考えなければならなくなった。



クラブの重さをだんだんと軽く、逆にだんだんと重くする方がいいとしても、今度はそれを実現するのにヘッドの重さで調整すべきか、それともシャフトの重さで調整すべきか、そう考えているうちに、果たしてアイアンクラブの長さを変える必要はあるのか、という話になった。もう30年も前の話である。


ウェッジから8番くらいは同じ長さでかまわないと思うゴルファーは少なくないだろう。7番6番、あるいはちょっと無理をすれば5番まで、ひとまとめに同じ長さでも良さそうな気がする。そして4番から2番はやはりひとまとめ。つまり、アイアンの長さはロング、ミドル、ショートと3種類でいいかもしれない。


こうするとイナーシャの調整、つまりアイアンが長くなるほどだんだんバランス計の指示が軽くなる、ようにするのが簡単になる。


さて、ここまで読んでいただけばわかるように、バランス計が過去の遺物になったわけでも、MOI測定器、とおしゃれな横文字で呼ばれる最新の慣性計が正しいわけでもない。


要するに自分のスイングがどういうものなのか、それをどれだけ深く探り切れるかどうか、それだけが問題なのであり、計測器というものは極端に言えば、それを「確かめる道具」であって、スイングを探ったり作ったりする道具ではない。


これは決して忘れるべからずの事実であり、メーカーに振り回されることなく、より良いスイング、スコアに向かうための心構えでもある。 筆者

« 0727 全美貞プロ今季2勝目、でもまだラッキー | トップページ | 0735 釣りマニアはどうやって自分に最適な投げ竿を選ぶのか その2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 0727 全美貞プロ今季2勝目、でもまだラッキー | トップページ | 0735 釣りマニアはどうやって自分に最適な投げ竿を選ぶのか その2 »