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クラブは進化しているか。そんなこと当たり前だと信じているかも知れない。しかし、それはちょっと違う。ゴルフクラブの重量がこの40年で飛躍的に軽くなったことについて基本的なことを考えている研究者がいない。誰一人として大局的な視野を持たない。それは愚かな話だ。


私がしばしば参考にしている「数値コム」でさえ、クラブの重量と言えば重量フローの話から始めている。情けない話だが、たぶん商売が絡むからだろうと想像する。「クラブの最適な重さ」と言う場合、本来は単純に「重さ」を考えなければならない。技術の進歩でクラブは軽くなったが、それが当たり前というスタンスで「クラブの重さ」を語ってはいけない。



それは科学的ではない。枝葉末節だけを語る視野の狭い考え方であり、現実的なだけの、本質的でない話である。まず最初に、そのゴルファーにとって「最適な重さ」を規定する理論がなければならない。重量フローという言葉を耳にして、私は試しに自分のクラブのフローを調べてみた。勝手気ままに作り、調整を重ねた私のクラブは、実に見事にその「重量フロー」という科学を満たしていた。



しかし、私のドライヴァーは400グラムを越えている。430グラムくらいの時もあった。それでもたぶん、その時のクラブセットの重量フローは適正だっただろう。私もつい先ほどまで知らなかった「重量フロー」というのは、ドライヴァーからサンドウェッジまで、クラブはだんだん重くならねばならないという理論だ。それはそれで正しいとして、問題は総重量の最適値は何か、ということだ。



そういう話は誰もしない。しかしアマチュアのスコアはこの50年、もしかすると100年ほとんど変わっていないような気がする。うまい奴はうまいし、下手はやっぱり下手だ。ドライヴァーが450グラムから280グラムへと軽くなって、それにしたがって「重量フロー」もそれに追従しただろうが、それで何が変わったのか、そちらの方が重大ではなかろうか。



それを誰も考えない。誰も書けない。ただ軽くなった、振りやすくなった。飛距離が出るようになった。そういう話しかしない。飛距離が伸びたことは言うが、左右へのブレがなければ、この50年にアマチュアのスコアは劇的に良くなっていなければならない道理だ。それが、ない。テニスラケットも430グラムから310グラムへと、この40年で軽くなっていった。しかしナダルやジョコヴィッチがロッド・レイヴァーやマッケンローに必ず勝てるという感じはない。



クラブが軽くなるとスイング速度が変わる、というのは事実の一つで、もう一つの事実はプレースタイルが変わることだ。ゴルフではそのプレースタイルの変化の方はあまり顕著でないのか、あまりプロの試合を見なくなった私が気付かないのか、よくわからないが、必ず大きな変化が生じているはずだ。



私のフェアウェイウッドは423グラムある。コブラの9番というウッドは430グラムある。ドライヴァーは今408グラムと308グラムの2本になっているが、1年以上ゴルフをしなかった間にクラブだけは全部いじり回したので、重量フローの方は斜めの一直線にはなっていないと思う。サンドウェッジなどは500グラムを越えている。



つまり、本質的なこととは、そのゴルファーに最適な、最高のスコアを生み出すクラブの「重さ」なのである。重量フローは斜めの直線状のグラフになるのだが、その傾きにも最適な傾きというのがゴルファー各自にそれぞれあるわけで、それも解析すべき命題になるだろう。



そういう本質的な議論がなさ過ぎて、ただ現状に甘んじ、疑問を抱かず、その範囲の中だけで理論、のまねごとのようなことをしている。それは商売的に、あるいは社会的な受けを狙うには十分だと思うが、考える順番が間違っている。私は自分に一番合った、一番安定していいスコアが出せるクラブの「重さ」をまず知りたい。



プロのように一発勝負の賭で、生涯一度でもトーナメントに勝てればそれで喰っていける、そういうプロゴルファーが選ぶクラブを使いたいとは思わない。練習量がなくてもソコソコ安定していいスコアが出せる「私のクラブの重さ」を是非知りたい。そのための理屈を見つけだしたい。筆者

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